みな皆くる来る雑記帳

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スカーレットってナニ?子役はダレ?出演者は?あらすじについても!

スカーレットってナニ?

スカーレットは,NHK連続テレビ小説で,「なつぞら」が終わってから新たに放送されている番組のタイトルです。

 

スカーレットについて詳しく知りたい方はココをご覧になってください。

スカーレットの原作はなく,脚本家・水橋文美江さんのオリジナル作品になります。ですから,内容はフィクションで,登場人物に特定のモデルは存在していません。

 

水橋文美江(みずはし ふみえ)さんは,1964年1月15日生まれの55歳で,石川県金沢市出身です。水橋文美江さんは中学生のころから脚本を書き始め,フジテレビヤングシナリオ大賞への応募をきっかけに,1990年脚本家としてデビューされました。

 

スカーレットの放送予定は,2019年9月30日(月)~2020年3月28日(土)までで,全150回の予定になっています。

 

NHK総合で月~土の午前8時~8時15分か午後0時45分~1時(再放送),

BSプレミアムで月~土の午前7時30分~7時45分か午後11時30分~11時45分(再放送)となっています。

 

なお,NHKオンデマンドに加入しておけば,既に放送が終わっている第1話から第6話までの番組を無料,期日限定で見ることができます。

第1話)配信期間:2019年10月14日まで

第2話)配信期間:2019年10月15日まで

第3話)配信期間:2019年10月16日まで

第4話)配信期間:2019年10月17日まで

第5話)配信期間:2019年10月18日まで

第6話)配信期間:2019年10月19日まで

 

 

スカーレットの子役はダレ?

全150回に及ぶスカーレットにおいて,物語の最初の役を担う子役の役目はとても重要なものでした。

 

主な子役は,スカーレットの主人公・川原喜美子を演じた川島 夕空(かわしま ゆあ)さん,熊谷照子を演じた横溝 菜帆 (よこみぞ なほ)さん,大野信作を演じた中村 謙心(なかむら けんしん)さん,川原喜美子の妹・直子を演じたやくわなつみさんでした。

 

 

川島夕空さんは,2008年06月20日生まれの11歳 (小5)で身長133cmです。川原喜美子役としては,1937(昭和12)年大阪生まれで三人姉妹の長女。9歳で滋賀県信楽に移り住み,幼い頃から一家を支える働き者の女の子を演じます。とにかく明るく元気者の役を演じました。彼女の詳しいことを知りたい方はココをご覧になってください。

 

横溝菜帆さんは,2008年03月27日生まれの11歳(小6)で身長132cmです。熊谷照子役としては,喜美子の同級生で信楽で一番大きな窯元(かまもと)「丸熊陶業」のお嬢様。プライドが高く勝ち気な性格で,ちやほやされるわりに友達ができず,転校生の喜美子には興味津々で,柔道まで一緒に習うことになります。彼女の詳しいことを知りたい方はココをご覧になってください。

 

中村謙心さんは,2007年10月21日生まれの11歳(小6)で身長133cmです。大野信作役としては,喜美子の同級生で信楽にある大野雑貨店の一人息子を演じます。喜美子たち川原家の住まいを両親が世話したことから知り合いになります。喜美子とは正反対の,気が弱く引っ込み思案な性格です。彼の詳しいことを知りたい方はココをご覧になってください。

 


やくわなつみさんは,2012年8月31日生まれの7歳(小1)です。川原直子役としては,川原家の次女。3歳の時に空襲で一人取り残された記憶がトラウマになっています。性格はわがままで自由奔放。家の手伝いは大嫌いです。彼女の詳しいことを知りたい方はココをご覧になってください。

 

スカーレットのその他出演者は?

子役時代を演じた4人以外の主な出演者は,次の方々です。

 

喜美子の父・川原 常治(かわはら じょうじ)を演じる北村一輝(きたむら かずき)さんは,1969年7月17日生まれの50歳,大阪府大阪市東住吉区出身です。本名,北村 康(きたむら やすし)。身長178cm,体重68kg。

北村一輝さんの画像はココをご覧になってください。


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川原常治役では,すぐに見栄を張って酒をふるまう癖と困った人を見捨てておけない人のよさで金が全く身につきません。昭和22年,借金から逃れるため,ツテを頼りに一家で信楽へやって来て,窯業で運搬の仕事を始めます。

 

 

喜美子の母・川原 マツ(かわはら まつ)を演じる富田靖子(とみた やすこ)さんは,1969年2月27日生まれの50歳,福岡県糟屋郡志免町出身です。身長156cm。

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川原マツ役では,穏やかでおっとりした性格。常治がすることに文句も言わず,信楽についてきました。少々体が弱く,働き者の喜美子を頼りにしています。和洋裁の腕があり,学問もできます。

 

 

ヒロイン・川原 喜美子(かわはら きみこ)を演じる戸田恵梨香(とだ えりか)さんは,1988年8月17日生まれの31歳,兵庫県神戸市の出身です。身長163cm。

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川原喜美子役では,地元の信楽焼にふれて育ち,大阪で多感な時期を過ごします。信楽に戻った後は男性ばかりの陶芸の世界に飛び込み,女性陶芸家の草分けとして歩み始めます。やがて独自の信楽焼を生み出そうと奮闘します。

 

 

喜美子の上の妹・川原 直子(かわはら なおこ)を演じる桜庭ななみ(さくらば ななみ)さんは,1992年10月17日生まれの26歳,鹿児島県出身です。身長162.5cm。

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原直子役では,3歳の時に空襲で一人取り残された記憶がトラウマになっています。早々に信楽を飛び出してしまいますが,喜美子にトラブルを持ち込んできます。

 

 

喜美子の下の妹・川原 百合子(かわはら ゆりこ)を演じる福田麻由子(ふくだ まゆこ)さんは,1994年8月4日生まれの25歳,東京都出身です。身長161cm。

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川原百合子役では,大阪から移ってきた時にはまだ赤ちゃんで,根っからの信楽育ちです。直子とは対照的に,ずっと信楽に住んで喜美子に寄り添い,相談相手となります。

 

 

川原家の隣人・大野 忠信(おおの ただのぶ)を演じるマギーさんは,1972年5月12日生まれの47歳,兵庫県出身です。俳優,脚本家,演出家で,身長160cm,体重54kg。

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大野忠信役では,大野雑貨店の店主で信作の父を演じ,妻の陽子と2人仲よく店を切り回しています。喜美子の父・常治に戦地で助けられたことから恩義を感じ,信楽での仕事を世話しました。常治のよき飲み仲間です。

 

 

川原家の隣人・大野 陽子(おおの ようこ)を演じる財前直見(ざいぜん なおみ)さんは,1966年1月10日生まれの53歳,大分県大分市出身です。身長165cm。

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大野陽子役では,信楽の商店街にある大野雑貨店をきりまわしています。祖母の住まいだった空き家を信楽に移ってきた川原家に提供しました。おおらかな性格で,マツのよき友人となり,喜美子たち三姉妹にも何かと気遣いをします。

 

 

喜美子の幼なじみ・熊谷 照子(くまがい てるこ)を演じる大島優子(おおしま ゆうこ)さんは,1988年10月17日生まれの30歳,栃木県出身です。身長152cm。女性アイドルグループAKB48の元メンバー。

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熊谷照子役では,喜美子の同級生で信楽で一番大きな窯元「丸熊陶業」のお嬢様を演じます。プライドが高く勝ち気な性格で,ちやほやされるわりに友達ができません。喜美子とは仲がよいのか悪いのか不思議な関係です。

 

 

喜美子の幼なじみ・大野 信作(おおの しんさく)を演じる林遣都(はやし けんと)さんは,1990年12月6日生まれの28歳,滋賀県大津市出身です。身長173cm。

林遣都さんの画像はココをご覧になってください。

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大野信作役では,喜美子の同級生で信楽にある大野雑貨店の一人息子を演じます。喜美子たち川原家の住まいを両親が世話したことから知り合いになりました。喜美子とは正反対の気が弱く引っ込み思案な性格です。

 

 

謎の旅人・草間 宗一郎(くさま そういちろう)を演じる佐藤隆太(さとう りゅうた)さんは,1980年2月27日生まれの39歳,東京都目黒区出身です。身長179cm。

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草間宗一郎役では,常治がふとしたことから大阪から信楽に連れてきて川原家に居候していた謎の旅人を演じます。信楽を去って後も折にふれて喜美子の前に現れ,新たな道を選ぶきっかけとなります。

 

 

女性下着デザイナー・荒木 さだ(あらき さだ)を演じる羽野晶紀(はの あき)さんは,1968年8月22日生まれの51歳,京都府宇治市出身です。身長162cm。

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荒木さだ役では,大阪市内の下宿「荒木荘」の女主人を演じます。戦後,女性のファッションの変化に目をつけ,ブラジャーなどの女性下着のデザインを始めます。一方で実家を下宿屋として改装し,やがて親戚の喜美子が女中として働くことになります。

 

 

新聞記者・庵堂 ちや子(あんどう ちやこ)を演じる水野美紀(みずの みき)さんは,
1974年6月28日生まれの45歳,三重県四日市市出身です。身長167cm。

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庵堂ちや子役では,喜美子が働くことになる大阪の下宿屋で知り合った女性新聞記者を演じます。大ざっぱで身の回りのことは全くかまいませんが,仕事には真剣で,喜美子のよき友人となり,女性が職業を持って生きることについて大きな影響を与えます。

 

 

医学生・酒田 圭介(さかた けいすけ)を演じる溝端淳平(みぞばた じゅんぺい)さんは,1989年6月14日生まれの30歳,和歌山県橋本市出身です。身長175cm。

溝端淳平さんの画像はココをご覧になってください。

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酒田圭介役では,喜美子が働く大阪の下宿屋に住む医学生を演じます。育ちがよく,まじめな青年で,下働きとして頑張る喜美子にとても優しいです。

 

 

元「荒木荘」の女中・大久保 のぶ子(おおくぼ のぶこ)を演じる三林京子(みつばやし きょうこ)さんは,1951年7月17日生まれの68歳,大阪府大阪市出身です。身長162cm。

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大久保のぶ子役では,若い頃からさだの実家で鍛えた女中業のスペシャリストを演じます。今は近所に住んでいて手伝いにやってきます。最初は喜美子のあまりの若さに反対しますが,そのがんばりを次第に認め,女中としてのノウハウを教えます。

 

 

謎の下宿人・田中 雄太郎(たなか ゆうたろう)を演じる木本武宏(きもと たけひろ)さんは,1971年5月6日生まれの48歳,大阪府大東市出身です。身長178cm。

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田中雄太郎役では,喜美子が働く大阪の下宿屋に住む男を演じます。市役所勤めを辞めてしまい,めったに自室から出てこない変人です。いつも喜美子を癒してくれます。

 

 

世界的な芸術家・ジョージ 富士川(ジョージ ふじかわ)を演じる西川貴教(にしかわ たかのり)さんは,1970年9月19日生まれの49歳,滋賀県野洲市出身です。身長161cm。

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ジョージ富士川役では,フランスの美術学校に留学経験を持ち,こてこての大阪ことばが特徴です。口癖は「自由は不自由やで!」。喜美子とは信楽で思いがけない再会を果たします。

 

 

スカーレットのあらすじも!

スカーレットのあらすじは,下記の通りです。

 

(第1話)「はじめまして信楽(しがらき)」

 

昭和22年9歳の喜美子(川島夕空)は,父の常治(北村一輝),母のマツ(富田靖子)2人の妹と共に大阪から信楽にやってきました。初めて見る琵琶湖の大きさに圧倒され信楽のタヌキの焼き物に喜美子は興奮。新生活への期待を膨らませます。しかし引っ越し早々,近所の男子にからかわれ,喜美子は怒って相手の所に乗り込み大げんかします。常治も巻き込んだ騒動が起きますが,喜美子がやり過ぎたことがわかって,もう二度と喧嘩をするなと禁止されます。何を言われても何をされても黙ってじっと耐えとけ,と。話は変わって,喜美子の妹の直子(やくわなつみ)は,空襲の時,とても怖い思いをし,今でも時々思い出しては泣くのです。そんな直子を父常治はあやします。酒を買ってお金がすっからかんになったので,父常治は母マツの着物を売りに大阪に行くことになります。喜美子は学校に行く途中でタヌキを見つけ,タヌキを追っていくと,ある男に出会います。

 

 

(第2話)「はじめまして信楽(しがらき)」

 

昭和22年9歳の喜美子(川島夕空)は転入した小学校に向かう途中,野生のタヌキに出くわします。後をつけていくと,地面を掘り返す男(村上ショージ)の姿を見つけ,尋ねると,陶芸家で焼き物を作る土を集めていると言います。喜美子は土が売り物になると知り驚き興味を持ちます。ところで,遅れて学校に着いた喜美子は自己紹介を終えて席に着きます。これまで家の手伝いや妹の世話に忙しく学校に行く余裕がなかった喜美子は読み書きがあまりできず,先生に教科書を読むように言われても上手く読めませんでした。放課後,教科書をもらって眺めているところに丸熊陶業の娘・熊谷照子(横溝菜帆)が近寄ってきて,友達になってやると言われます。丸熊陶業は信楽で一番の窯元です。窯元というのは,陶磁器を窯で焼いて作り出すところです。みんなは照子のことを照ちゃんと呼んでいます。照子に友だちになってあげると言われますが,喜美子は忙しすぎて遊ばれないから,友だちはいらんと言って断ります。家に帰ると妹の直子はお腹すいたとわめき,そんな直子を喜美子はなだめますが,直子はまた大阪で空襲にあった時のことを思い出し泣きます。戦争で負った傷はまだ癒えなかったのです。喜美子はこんな時は空を見て思いにふけます。その頃喜美子の父常治は,とんでもない拾い物をするのでした。

 

 

(第3話)「はじめまして信楽(しがらき)」

 

事業に失敗して借金がある川原家は貧しく,食事は芋ばかり。そのため転入した小学校で,喜美子は初めての給食に大喜びします。妹の直子にうらやましがられていると,父常治が帰宅します。そして,夕食は卵入りのおかゆだと宣言します。思わぬ展開に心躍らせる喜美子でしたが,ごちそうの理由は常治が連れてきた謎の男だと知ります。大阪で暴漢に襲われた草間宗一郎(佐藤隆太)さんです。怪我は大したことはありませんが,心に栄養が足りないんじゃないかという感じです。どこか空気の良いところで,ゆっくり養生することを進められました。父常治は草間さんに行く当てなさそうだから元気出るまで家に来いと言ってあげ,草間さんもついて来られました。何してる人かと喜美子は尋ねますが,父常治にも自分から喋らんから分からんということでしたが,晩ご飯の時に,生まれも育ちも東京で,大学が大阪で,その後,満鉄で働く叔父を頼って満州に渡り,終戦を向こうで迎えて今度の春に日本に帰ってきたと話しました。向こうでの暮らしが長かったので,喜美子が言うように,確かにどこの国の人かと言われてしまうのは当たらずと言えども遠からずという感じでした。君は鋭いね,と言われ喜美子も喜びます。ところで,父常治の新しい仕事は,火鉢の運送に決まりました。家に帰った喜美子は,草間さんが家にいないのを母から聞きますが,草間さんがひとり増えたから給食費が払えなくなると母から聞いて,慌てて草間さんを探し,早く家から出て行ってもらわなければならないと考えます。給食費が払えないかもしれないということは喜美子にとっては一大事なことです。

 

 

(第4話)「はじめまして信楽(しがらき)」

 

昭和22年滋賀・信楽。9歳の川原喜美子(川島夕空)は学校の給食が大好き。父・常治(北村一輝)が連れてきた謎の男・草間(佐藤隆太)の食費が増えたせいで給食費が払えない危機を知ると,喜美子は草間に早く出て行ってもらおうと考えます。心に栄養が足りないという草間を元気づけるため,陶芸家の家に押しかけ焼き物を見せてもらいます。しかし,作品は喜美子にとって不格好で,喜美子は悪気なく慶乃川さんをけなしてしまいます。水をもっていった時に,草間から喜美子へ思わぬ言葉が言われます。今日,ひどかったね。人の心を動かすのは作品じゃない。人の心だよ。作った人の心が作品を通してこちらの心を動かす。ひどかったのは君だ!,と。子どもだからって,ああいう態度はいけないよ。一生懸命に作った人に失礼だ。慶乃川さんに失礼だ,と。話は変わって,教室の掃除をしている時に,熊谷照子は大野信作に紙芝居のお菓子が新しくなり,一緒に食べようかと言われます。喜美子はすかさずどんな味か尋ね,紙芝居を見に行きます。ところが,紙芝居で配られるお菓子はお金と引き替えです。お金を持っていない喜美子と直子はお菓子が買えず,悔しい思いをします。直子に紙芝居を見たいと言われても,悔しい思いをした喜美子は,腹の足しにならんもんはいらんとその場から立ち去ります。直子からはしつこく見たかったと言われます。また話は変わり,喜美子は慶乃川さんに謝りに行きます。失礼なこと言うてすみませんでした,と。慶乃川さんからは,もう焼き物は若い人に任せて田舎に帰ろうと思っている,畑があるから,細々と暮らしていくと言われます。最後によい茶碗,作りたかったなぁ。陶工やりながら陶芸家に憧れてたんだ。自分だけの作品を作る技術家になりたかったんだ。そもそもお金にならんから,陶芸家になんかなったらダメだぞ,と。本当に失礼なこと言って,すみませんでした,と最後に言い,その場にあった紙をもらって帰ります。家に帰って酔っぱらった父常治から草間さんのことを聞かれますが,よくわかりません。ところで,喜美子は読み書きが苦手ですが,得意なことがありました。

 

 

(第5話)「はじめまして信楽(しがらき)」

 

昭和22年滋賀・信楽。9歳の川原喜美子(川島夕空)は得意な絵描きで,給食費を稼ごうと考えます。お金がなくて見られなかった紙芝居を自ら作るつもりです。絵を描き始めると,居候の草間(佐藤隆太)に絵をほめられ,喜美子は喜びます。没頭するあまり,学校へ行くのを忘れてしまうほど。夜,酔っぱらった父常治を迎えに行ったところ,その場で常治から,おなごに学問は必要ない。勉強なんかできんでも構わん。ウチの家訓や,と言われ,学校に行っても教科書をひろげるわけでもなく絵を描き続けます。先生に見つかり,教科書をひろげないでそんなんではいつまでたっても読み書きができませんよ。ここで基本の読み書きをしっかり身につけておかないと困るのは自分ですよ,と言われても,必要ないと言われてます,お父ちゃんに。おなごに学問は必要ない。勉強できんでも構わない。川原家の家訓です,と。話は変わって,喜美子は絵を完成させました。夢と希望の紙芝居やでと母マツと直子と草間さんの前で,出会ったタヌキ,きらめく琵琶湖,大切な家族の絵を披露します。子どもからは取らんで後で大人からは10銭を集金しますと言って。ところが,丸熊陶業で喜美子が学校で家訓のことを言ったことを聞きつけた父常治が怒って帰ってきます。もう勉強せ~。読み書きくらいはちゃんとできるようになれ,と。何も取り柄もないという父常治の発言に,草間さんが割って入り,喜美子に琵琶湖の絵をお父さんに見せるように言います。いくつも重ね塗りして色合いを深めて表現しています。光が当たって反射してる感じも良く出ていて,大人顔負けのとても上手な絵です,と。しかし父常治はそれ以上受け付けず,喜美子に照子の家に行って勉強を教えてもらうように言います。言われたとおり勉強を教わりに行くと,信作も呼びつけられていました。照子から,ウチと信作で厳しく教えてあげると言われ,理科の教科書を読み始めますが,ナントその題目はジャガイモとサツマイモの作り方というもので,俄然喜美子はやる気を出して,最後には大根とジャガイモとサツマイモを自宅の畑で栽培することにします。そんな中,草間さんが家を出て行ったと母マツに伝えられます。きみ子江 心に栄養をいただきました。有難う。いつかまたお逢い出来る日が来ることを祈って さやうなら 草間宗一郎という置き手紙を見て泣く喜美子でした。

 

 

(第6話)「はじめまして信楽(しがらき)」

 

昭和22年9歳の川原喜美子(川島夕空)は居候・草間(佐藤隆太)との突然の別れを乗り越え,滋賀・信楽に来て初めての冬を迎えます。水道も電気もなかった喜美子の家に電気がつきました。喜美子は小学校で友達もできて,相談を受けるなど頼られる存在に。家でも家事を任され,毎晩お風呂を沸かす作業は手慣れたもの。最初の頃は加減がわからずよく失敗しました。何度も何度も失敗し,しかられやり直したおかげで温度調節は玄人並みに鍛えられました。庭を耕して小さな畑も作り,ようやく収穫出来るようにもなりました。畑の世話も喜美子の役目です。父・常治(北村一輝)の仕事も順調で川原家は平和で穏やか。ある日,常治が出かけようとする時,大阪から借金取りが来ますが,父常治にまんまと騙されます。喜美子は学校で先生からすっかり読み書きもできるようになり絵も上手ですねと褒められます。そこに割って入ってくるのが熊谷照子。誰のおかげ?読み書き出来るようになったんは誰のおかげかしら?ついこの間まで毎週のように家に招いて算数まで教えてあげていた,誰のおかげ?照子に頼まれ喜美子は大野信作の所に行き,手紙を渡します。墓地で待ってます,照子。墓地なんて,普通,誰も来ないはずだけど。。。男と女が人目偲んで会ういうたら,こういう所,来るんやで。行けないことをしたくなるというのが人を好きになるということなのよ。お兄ちゃんもここで会うてた。そこに信作がやって来ます。来なかったら余計熱が出そうだったのでやって来た信作でしたが,照子のことを考えるとつらくて考えるとしんどいからもうやめてほしいと思っていましたが自分で言えないので喜美子に頼みます。喜美子は初めは断りましたが,信作の頼みを聞き,照子に信作は帰ったと伝えます。照子はうすうすわかっていたと言い,窯元の娘と雑貨屋の息子では身分が違いすぎると言いました。喜美子は信作が帰ったことを伝えると帰ろうとしますが,照子から今日はお兄ちゃんの誕生日だと聞き,お兄ちゃんはお骨はないけど学徒何とか言うので戦争に行って帰ってこなかったと聞きます。そこで照子と一緒に拝み,お兄ちゃんがいけんことをした所に照子と一緒に行きます。その場所で照子にキスをされ,起こります。しかし照子は楽しかったらしく,楽しかったからお友だちになってあげても良いよと言われます。そして家に帰ってくると,借金取りが招かれざる客としてやってきており,お父さんが帰ってくるまでおらしてもらうと言われ居座られます。その頃,信楽に向かっている人がいました。

 

 

(第7話)「意地と誇りの旅立ち」

 

借金取りが押しかけた川原家。不在の父・常治(北村一輝)が帰るまで借金取りは居座り,喜美子(川原夕空)たちが相手をすることになります。喜美子は借金取りを強引に追い返そうと考えますが,借金取りにも幼い娘がいることを明かされ戸惑います。そしてゆで卵を巡って妹・直子が借金取りにかみついて一騒動になります。借金取りが激怒して喜美子たちは大ピンチを迎えますが,ちょうどその時草間宗一郎が現れ,柔道の技で借金取りをぶん投げます。草間さんは,借金取りに一部のお金1000円を返し,借金取りは帰ります。借金取りが帰る時,ちょうど常治と出くわし,借金取りは草間さんが1000円を立て替えてくれたからと言い残して帰ります。常治は草間さんに礼を言いますが,1000円は受け取れないと言いお金をかき集めて880円になりますが足りません。その時,喜美子は父・常治に,草間さんが良いと言っているのにどうして草間さんにお金を返さないといけないのかと迫りますが,父・常治に叩かれてしまいます。

 

 

(第8話)「意地と誇りの旅立ち」

 

借金を立て替え,川原家のピンチを救った川原家の元居候・草間(佐藤隆太)。だが父・常治(北村一輝)はその好意を受け入れられず,なけなしのお金をかき集めて返そうとします。喜美子(川島夕空)は常治の行動が納得できず常治と衝突。すると「男の意地や」と本音を明かされ言葉が胸に刺さります。そして,喜美子は父・常治に,紙芝居を見に行った時の話しをし,その時に感じた気持ちが父・常治が言っていた「男の意地」に似ていると言い,悩んだ末,「女にも女の意地があるんや~」と宣言をします。一方,川原家の騒動を見守った草間は信楽での滞在を延長し,柔道を喜美子に教える計画を実行しようと動きだします。草間は大野雑貨店の店主・大野忠信(マギー)の所に行き,柔道を教える場所がないか相談します。その時,喜美子が現れ,草間さんに柔道を教えてもらうことになります。忠信の妻・大野陽子は子どもの信作(中村謙心)にも柔道を教えてもらえないかと尋ねますが,草間は快く引き受けます。喜美子の家には柔道着が持ち込まれ,母・マツ(富田靖子)は柔道着を仕立て直します。そして,草間さんに柔道を習う子どもも集まってきます。草間さんは草間流柔道の心得を子ども達に話し,まずは柔道場を綺麗にするために掃除をするよう呼びかけます。掃除を始めようとした時,熊谷照子(横溝菜帆)が現れ,柔道を習いたいと言います。喜美子は照子と一緒に柔道を習うことにし,掃除を始めます。

 

 

スカーレット (9)「意地と誇りの旅立ち」

 

川原家の元居候・草間(佐藤隆太)が教える柔道教室は大人気。喜美子(川原夕空)を始め,多くの子供たちが習います。飲み会の場で,柔道を習っている親たちが集まり,草間さんにお礼を言い,感謝の印としてラジオを送り,喜美子の家にそのラジオを置くことになりました。信楽では草間に残ってほしいと望む声があがりますが,草間はまた旅立つつもりでした。喜美子は草間を引き止めようと説得しますが,生き別れた大切な奥さんの存在を打ち明けられ,笑顔で背中を押します。一方このころ,隣町で人さらいの事件が発生。信楽でも注意喚起される中,喜美子の友人・照子(横溝菜帆)に忍び寄る人影がおり,照子の行方がわからなくなります。

 

 

スカーレット (10)「意地と誇りの旅立ち」

 

隣町で人さらいの事件が発生。注意喚起される中,喜美子(川島夕空)の友人・照子(横溝菜帆)が行方不明に。信楽では地元総出で捜索が行われます。喜美子はとらわれた照子の姿を想像し,祈る気持ちで神社へ駆け込みます。すると照子と見知らぬ男の姿。喜美子は学んだ柔道で助けようとしますが歯が立ちません。ところが,その見知らぬ男は照子の会社で働く人でした。家でした照子を迎えに来て,連れて帰ろうとしていたのでした。一方,草間さんは奥さんを捜しに東京へ旅立ちます。慶乃川さんも見送りに来て,タヌキの焼き物を草間さんに贈ります。それから5年後,15歳になった喜美子(戸田恵梨香)。中学卒業を控え,友人・信作(林遣都)から自転車を借り,叫びながら坂道を駆け下ります。

 

 

スカーレット (11)「意地と誇りの旅立ち」

 

昭和28年15歳の喜美子(戸田恵梨香)は中学卒業を控えて信楽で1番大きい陶芸会社への就職が内定。今後,喜美子の稼ぎが川原家の家計を支える柱になると期待されていました。ところがある日,会社に呼ばれた喜美子は「若い女性だから」という理由で内定を反故(ほご)にされてしまいます。喜美子は就職できないことを言えずに悩んでいました。一方,父・常治(北村一輝)は大野忠信(マギー)と飲んでいる店で丸熊陶業の店の人から喜美子の就職内定取り消しの話を聞かされます。父・常治はその日からしばらく失踪します。数日後,帰宅した常治が喜美子に告げたのは,新しい喜美子の就職先のことでした。喜美子の就職先は,大阪だったのでした。

 

 

スカーレット (12)「意地と誇りの旅立ち」

 

地元での就職を取り消された15歳の喜美子(戸田恵梨香)。父・常治(北村一輝)がツテを頼り大阪で就職先を見つけてきました。喜美子は内心,信楽を離れたくありませんでしたが,家族のために本音を隠して就職を受け入れます。さらに中学校で成績優秀な喜美子に進学の誘いがあるも,断らざるを得ませんでした。信楽を離れる喜美子のうわさを聞いた友人・照子(大島優子)から柔道勝負を挑まれ同じく友人・信作(林遣都)立ち会いの下,涙の勝負をし,喜美子は照子を投げ飛ばします。そして喜美子は,信楽の夕日を見て大阪行きを決意するのでした。

 

 

スカーレット (13)「ビバ!大阪新生活」

 

喜美子(戸田恵梨香)は父・常治(北村一輝)が見つけてきた大阪の就職先に向かいます。約束の場所で喜美子は待ちますが,一向に社長は来ません。警察の人に案内されて喜美子は女性下着のデザイン会社に行きます。社長・さだ(羽野晶紀)が率いる華やかな職場に,喜美子はときめきますが実際に働くのは別場所だと判明。さだの暮らす下宿屋に案内され,医学生の圭介(溝端淳平)と出会います。喜美子は自分の仕事は住み込み女中だと知り,案内されますが,自分の部屋があることがわかり大喜びし,そこで嬉しさのあまりでんぐり返しをすると,思いあまって木戸の敷居を蹴って壊し隣の部屋へ戸を突き破ってしまいます。そこには,新聞記者のちや子(水野美紀)が寝ていて,ちや子はただただ驚くばかりでした。

 

 

スカーレット (14)「ビバ!大阪新生活」

 

喜美子(戸田恵梨香)の仕事は下宿屋での住み込み女中。医学生の圭介(溝端淳平)はじめ住人たちとの挨拶もそこそこに,隣室のふすまを蹴り倒す失態を犯します。慌てる喜美子を元女中の大久保(三林京子)が冷ややかに見つめ「あんたにはムリや」と言い放ちます。喜美子が食い下がるも大久保は受け入れません。オーナー・さだ(羽野晶紀)も交えた協議の末,喜美子は翌日,信楽に帰ることになります。落ち込む喜美子が荷物を広げると喜美子が信楽を出る時に入れた物以外の物が入っていました。一つは母マツからの手紙でもうひとつが父常治の洗っていない手ぬぐいでした。苦しい時にその手ぬぐいを見ると我慢出来るという父常治の思いが詰まった手ぬぐいでした。喜美子は思わぬものを見て決意を新たにするのでした。

 

 

スカーレット (15)「ビバ!大阪新生活」

 

初日にクビを言い渡され,信楽に帰ることになった喜美子(戸田恵梨香)。一旦落ち込むも,母・マツ(富田靖子)からの手紙に勇気づけられ住人たちの前で「女中として働かせてください」と嘆願。受け入れられます。その後,しばらく姿を見せないある住人のことが話題に。ちまたでは同世代の男性の遺体が見つかったニュース。もしかしたらという疑心暗鬼の中,喜美子は住人の圭介(溝端淳平)らと共に開かずの間の前で声をかけると田中雄太郎は変装をしながら喜美子の前に現れるのでした。そうやって喜美子の女中生活が始まりました。朝の掃除から洗濯,料理と自由時間はほとんどない,そんな生活が始まりましたが,夜寝る前に,信楽に送る手紙を書く喜美子でした。

 

 

スカーレット (16)「ビバ!大阪新生活」

 

喜美子(戸田恵梨香)がいない信楽では,残された人々の新生活。一見,変わりない様子ですが,幼なじみの照子(大島優子)は楽しい高校生活を装い,父・常治(北村一輝)は酔った勢いで喜美子のいない寂しさを明かします。一方,大阪の喜美子は,下宿屋の住人と地元の思い出話に花を咲かせます。その流れでお守り代わりに拾ってきた焼き物のかけらを見せると,新聞記者のちや子(水野美紀)が反応。古い信楽焼には高い価値があると言い,もしかすると価値があるかもしれないと。そんなちや子の言葉に一喜一憂する喜美子でした。

 

 

スカーレット (17)「ビバ!大阪新生活」

 

大阪に来て1か月。女中の仕事に慣れてきた喜美子(戸田恵梨香)。余った時間で下宿屋を彩ろうと工夫し始めます。その様子を見かけた元女中の大久保(三林京子)は何かを思いつき喜美子に新たな仕事を命じます。どこからか持ち込んだ大量のストッキングの補修でした。喜美子は夜な夜な内職することに。次第に寝不足でいらだちがつのり,怒りが爆発。枕を相手に柔道技を仕掛け感情をぶつけながら給料日を迎えます。待望の給料でしたが入っていたのは1000円。大久保さんがいる間は見習いなので1000円ということでした。喜美子は大久保さんへの不満を枕を投げることではらすのでした。

 

 

スカーレット (18)「ビバ!大阪新生活」

 

期待より少ない給料に,がっかりする喜美子(戸田恵梨香)。元女中の大久保(三林京子)に一人前と認められなければ見習い扱いです。喜美子は日中働き夜な夜な内職を続け,枕を投げ飛ばしてストレスを発散します。ある日,新聞記者のちや子(水野美紀)の取材を手伝うため下着ショーに行くことに。女中の仕事は休みをもらい,とっておきのオシャレで出かけると立ち寄ったちや子の職場で予想外の出会いが。社員たちの湯飲みを洗ったり掃除をすると,会社で雇うという話しが。ナント給料は,5倍支払ってくれるということで喜美子は驚きます。そして迎えたショー本番では,素晴らしいショーが盛況に行われ,喜美子は感激します。帰りに歌える喫茶に立ち寄ったちや子と喜美子は,そこで上手に歌う田中雄太郎を見かけるのでした。

 

 

スカーレット (19)「一人前になるまでは」

 

喜美子(戸田恵梨香)は新聞記者のちや子(水野美紀)の職場で女中としての細やかな働きぶりが認められ,引き抜きのオファーを受けます。5倍の給料を払うという破格の条件に喜美子は即決。しかし女中の先輩・大久保(三林京子)さんに言いだせず,悩む喜美子。住人たちに相談すると意見が対立し,見かねた雄太郎(木本武宏)の提案で,喜美子は大久保さんに黙って,ちや子の職場で試し働きすることに。ところが訪れた職場では怒号が響き,ちや子さんは超忙しく働き,そんな姿を見て喜美子は驚くのでした。

 

 

スカーレット (20)「一人前になるまでは」

 

女中をしながら,新聞社でも試しに働き始めた喜美子(戸田恵梨香)。職場の清掃やお茶出しが主な仕事です。男ばかりの同僚に負けじと,勇ましい女性記者ちや子(水野美紀)さんの仕事ぶりに喜美子は圧倒されます。荒木荘に戻ると,役者志望の住人・雄太郎(木本武宏)さんの映画出演が決まったニュース。「お金よりも夢が大事」という雄太郎さんの言葉と深夜まで働きづめのちや子に触発され喜美子は将来を見つめ直します。深夜まで考えていると絵が描きたくなりました。そしてちや子さんが帰ってきて,いろいろと話すのでした。

 

 

スカーレット (21)「一人前になるまでは」

 

喜美子(戸田恵梨香)は荒木荘の住人たちの生き方を通じて,自分の将来を見つめ直します。その結果,「女中の仕事を途中で投げ出して,転職はできない」とオファーをくれたちや子(水野美紀)さんに告げます。女中として一人前になった後,「自分が本当にやりたい道に進む」と決意します。その視線の先には趣味で続ける描きかけの絵がありました。そのころ,信楽では川原家に異変。室内が荒らされ,家族が大切に取っておいた喜美子からの仕送りが盗られてなくなっていたのです。そのことが妹の直子からの電話でわかります。そして直子は,父常治が喜美子の給料の前借りをもらいに大阪に行ったことを喜美子に伝えるのでした。

 

 

スカーレット (22)「一人前になるまでは」

 

信楽の実家が空き巣被害にあった知らせ。さらに喜美子(戸田恵梨香)の給料を前借りするため,父・常治(北村一輝)が大阪に向かっていると聞き,喜美子は動揺します。平常を装って働いていると案の定やってくる常治。女中の先輩・大久保(三林京子)さんを交えた久しぶりの親子の再会でしたが緊張感が漂います。常治と喜美子は給料の前借りをどちらが切り出すか,大久保さんに隠れて押しつけ合っていると,大久保さんから思いも寄らぬ事実が明かされます。実は喜美子が大久保さんからやらされていたストッキングの補修は喜美子の内職だったのです。1足につき12円。全部で128足だったので,全部で1536円になっていました。喜美子はそのお金を父常治に渡し,父はほくほく顔で少しを喜美子に返して帰ります。別れ際に喜美子は父常治に,3年は信楽に帰らず,こちら大阪で仕事を覚えると言って別れます。

 

 

スカーレット (23)「一人前になるまでは」

 

昭和30年,荒木荘で働き始めて2年半,喜美子(戸田恵梨香)は18歳に。女中の仕事を一人で切り盛りする喜美子の悩みは住人の雄太郎(木本武宏)。すでに半年近くの家賃を滞納し,下宿屋の運営に支障をきたし始めています。喜美子はしばらく姿を見せない雄太郎を捕まえようと待ち構えます。やっと捕まえて家賃滞納のことを伝えます。さらに喜美子にはもう一つの悩みが。毎朝,目の前の道を通るコワモテ男です。医学生の圭介(溝端淳平)に相談して見張っていると予想外の女性が犬を連れてやって来ました。その時圭介さんはその女性に一目惚れしてしまうのでした。

 

 

スカーレット (24)「一人前になるまでは」

 

18歳になった喜美子(戸田恵梨香)の元に,信楽の友人・照子(大島優子)から度々手紙が届きます。内容は恋愛にまつわるものばかり。喜美子は幼い頃,照子としたファーストキスを思い出します。荒木荘でも医学生の圭介(溝端淳平)に恋の予感。喜美子は食欲のない圭介を心配して声をかけると「胸がうずくねん」と言われ,意中の相手は先日,道ですれ違った名も知らぬ女性だと打ち明けられます。喜美子は圭介の恋に協力を申し出ますが実は喜美子は圭介さんに恋しているのでした。

 

 

スカーレット (25)「ときめきは甘く苦く」

 

医学生の圭介(溝端淳平)の恋を応援することになった喜美子(戸田恵梨香)。どうすればいいか悩んでいると偶然,圭介の意中の相手の名前が「あき子」だと知ります。圭介に伝えると,更なる後押しを期待されます。後日,住人の雄太郎(木本武宏)からあき子の父が喫茶店にいる知らせを受け,喜美子はじか談判に向かいます。事情を話すと相手されずに一蹴されますが喜美子は雄太郎からアドバイスをもらって実行。すると荒木荘に訪ねてきたのはあき子本人だったのでした。

 

 

スカーレット (26)「ときめきは甘く苦く」

 

喜美子(戸田恵梨香)のじか談判の結果,圭介(溝端淳平)が恋するあき子(佐津川愛美)が荒木荘を訪ねてきます。突然の再会に舞い上がる圭介。だが喜美子の気持ちは沈むばかり。圭介はあき子に誘われるがまま外食に出かけて,喜美子は二人を見送ります。その夜,ほろ酔いで帰宅した圭介を出迎える喜美子。「喜美ちゃんのおかげや」と感謝されるも,やはり素直に喜べません。喜美子はちや子(水野美紀)から「それが恋や」と指摘され,恋はおもろいと思います。

 

 

スカーレット (27)「ときめきは甘く苦く」

 

圭介(溝端淳平)とあき子(佐津川愛美)の交際が始まり,喜美子(戸田恵梨香)は度々,圭介のデート練習の相手を務めます。さらに毎日のようにあき子と会うはめに。喜美子は自分の気持ちをひた隠して笑顔で接します。しかし次第にあき子が,圭介と喜美子の仲のよさに嫉妬するようになり,ついに荒木荘を出るよう圭介に泣きつきます。悩んだ圭介は喜美子に心の内を打ち明けます。圭介の本音を聞いた喜美子は「圭介さん大好きや」と告げて圭介さんが荒木荘を嫌いになって出て行くのではないことを知り,圭介さんを応援することにしました。

 

 

スカーレット (28)「ときめきは甘く苦く」

 

恋人に押し切られて荒木荘を出ることになった圭介(溝端淳平)。喜美子(戸田恵梨香)は他の住人たちと共に笑顔で圭介を送り出します。喜美子は圭介がいなくなった事実を忘れるかのように仕事に没頭。だがふとした瞬間,圭介が好きだったおはぎを目にして数々の思い出がよみがえります。喜美子は涙ながらに初恋に別れを告げます。喜美子は3つの学校に見学に行き,その内の一つの学校に進学しようかと迷います。ちや子さんに相談すると,その学校にはジョージ富士川西川貴教)というとても有名な芸術家がいるとか。ちや子に勧められて喜美子はジョージ富士川という芸術家のサイン会に出かけます。ジョージ富士川はこてこての大阪弁を話す人でした。

 

 

スカーレット (29)「ときめきは甘く苦く」

 

喜美子(戸田恵梨香)は世界的な芸術家・ジョージ富士川西川貴教)のサイン会を訪れます。来年から美術学校で学ぶ夢を伝えると,激励されて感激。さらに名前を呼ばれて振り向くと,かつて信楽の実家に居候していた草間(佐藤隆太)さんの姿。喜美子は草間さんとの再会を喜び互いの近況報告をします。草間からは終戦後,生き別れた妻の所在がわかったと明かされるも思わぬ事実が判明。実は草間さんの奥さんはその後別の男の人と生活をして料理屋をやっているということでした。一方,新聞記者のちや子(水野美紀)の職場では事件が。上司として慕っていた先輩が他の新聞社に引き抜かれ,ちや子さんの勤める新聞社を辞めてしまったのでした。

 

 

スカーレット (30)「ときめきは甘く苦く」

 

再会した草間(佐藤隆太)から生き別れた妻が別の男と店をやっていると聞かされる喜美子(戸田恵梨香)。そのまま草間を連れて店を訪ねると,遠慮する草間の背中を押して入店。ついに草間が妻と再会します。しかし草間は何事もなかったように普通の客としてふるまいます。喜美子も草間にあわせて妻に声をかけられません。そして草間はちゅう房にいる妻の新たな男を見つけると近づきます。草間さんは結局離婚届を店に置いて出てくるだけでした。そして,喜美子は草間さんの東京の連絡先を聞き,挨拶をして別れました。一方,信楽の父・常治(北村一輝)から緊急の連絡が入ります。お母さんのマツが倒れたという連絡でした。

 

 

スカーレット (31)「自分で決めた道」

 

父・常治(北村一輝)から母のマツ(富田靖子)が倒れたという連絡。大阪で働く喜美子(戸田恵梨香)は慌てて実家に戻ることに。道中,幼なじみの信作(林遣都)が女子高生に囲まれるところに出くわすも,真相わからぬまますれ違う。実家に着くとマツの倒れた話は常治のうそだと判明。しかし実際マツの体調が芳しくなく,思春期の直子(桜庭ななみ)の反発を受けての苦肉の策だった。さらに常治が荒木荘に喜美子が辞める連絡を電報でしました。喜美子がいなかった3年間で川原家の様子が随分と変わったようでした。

 

 

スカーレット (32)「自分で決めた道」

 

喜美子(戸田恵梨香)の帰郷を聞きつけた仲間たちが集まって大宴会。父・常治(北村一輝)が荒木荘に喜美子が辞める連絡をしたことがわかり,喜美子は大阪で働きながら,美術学校に行く夢を明かします。しかし川原家に響く不協和音を治める役目を喜美子に期待する常治は頑として認めません。喜美子も折れず,仲たがいしたまま翌日を迎えます。再び大阪に戻るつもりで家を出た喜美子。道中,信作(林遣都)と出くわし,驚きの事実を聞きます。実は母マツの貧血の薬のことでツケがたまっているという事実を知るのでした。

 

 

スカーレット (33)「自分で決めた道」

 

幼なじみの信作(林遣都)から実家の家計が火の車で母・マツ(富田靖子)の薬代も払えないと聞かされた喜美子(戸田恵梨香)は薬を取りに行きがてら少しだけツケを支払い,妹の直子(桜庭ななみ)にも涙ながらに訴えられ,喜美子は大阪に戻る予定を取りやめて実家に戻ります。マツから膨れあがった借金が途方もない金額になっていることを明かされ,喜美子はある決意で友人の照子(大島優子)を訪ね,今度こそ丸熊陶業で雇ってもらえることを確認して大阪に帰ります。一方、大阪では喜美子が戻らない電報を受け取った荒木荘の仲間が集まり,喜美子に荷物をまとめ,明日信楽に送ることにしました。そんな時,喜美子が帰ってくるのでした。

 

 

スカーレット (34)「自分で決めた道」

 

喜美子(戸田恵梨香)は実家の厳しい状況に決意を固めて大阪に戻ります。出迎えた荒木荘の仲間たちに,喜美子は美術学校に通う夢を諦め,女中の仕事も辞め,実家に戻ることを告げます。翌日,世話になった人たちに別れの挨拶をすますも,夢を応援してくれた新聞記者のちや子(水野美紀)には会えずじまい。喜美子は最近ちや子が仕事を辞めて,自暴自棄になった話を聞き,ちや子に宛てた手紙を残します。数日後ちや子が受け取った手紙にはお茶漬けの作り方と喜美子の決心が書かれていました。そうやって喜美子は信楽に戻り,直子に弁当を渡して信楽の1日を迎えるのでした。

 

 

スカーレット (35)「自分で決めた道」

 

大阪の暮らしに別れを告げ,信楽に戻った喜美子(戸田恵梨香)。父の常治(北村一輝)と仲直りして川原家に久しぶりの平穏が訪れます。喜美子は反発する妹の直子(桜庭ななみ)をなだめつつ,実家の借金を返すため地元で一番の陶芸会社で働き始めます。仕事は社員食堂のお手伝い。大阪での仕事に比べてあまりにも簡単で,物足りなさを感じる喜美子。ある日,初めて見た絵付け火鉢に目を奪われ,立ち入り禁止の作業場に入ってしまい,絵付けの頭に怒られ,作業場から追い出されてしまいました。しかし喜美子は,その作業場での光景が忘れられず,なかなか眠ることが出来ませんでした。

 

 

スカーレット (36)「自分で決めた道」

 

会社で見た火鉢の絵付け作業が忘れられない喜美子(戸田恵梨香)。社長令嬢の照子(大島優子)に頼み込み,立ち入り禁止の作業場に入らせてもらいます。居合わせた幼なじみの信作(林遣都)と共に,絵付けの原画を眺めていると,職人たちが戻ってきます。喜美子は怒られるのを覚悟しますが,職人たちは会社とケンカ別れして出て行ってしまいます。帰り道,喜美子は悩んだ末,引き返します。喜美子は絵付けをしたいと照子に頼み込み,何とかして絵付けの仕事に就けないかと思います。照子に次の日,絵付けの作業場に来るように言われ喜ぶ喜美子でした。翌日,喜美子は絵付けの作業場に行きましたが,会社の作業場には新たな絵付け職人(イッセー尾形)がいるのでした。

 

 

スカーレット (37)「弟子にしてください!」

 

火鉢の絵付けを学びたいと訴えた喜美子(戸田恵梨香)。翌朝,作業場に行くよう指示され,向かうと見知らぬ男(イッセー尾形)に出くわして外に追い出されます。聞けば,新しい絵付け職人で深野心仙という高名な日本画家だといいます。喜美子は社長に伴われて深野に頼み込み,絵付けをやらせてもらう了承を得ます。早速,見よう見まねで絵付けをやってみる喜美子でしたが,夢中になりすぎて時間がたつのも忘れてしまうのでした。一方,父の常治(北村一輝)は飲み屋で喜美子の結婚相手を探していますが,なかなか良い相手はいません。

 

 

スカーレット (38)「弟子にしてください!」

 

喜美子(戸田恵梨香)は火鉢の絵付けに没頭し気がつけば夜遅くになっていました。慌てて家に帰ったところ,家族は父の常治(北村一輝)が大暴れした後始末の真っ最中でした。直子(桜庭ななみ)が酔った常治に物言いしたことが原因と聞き喜美子は直子を慰めようと声をかけますが,直子は「みんな嫌い!」と言い放ちます。翌朝,喜美子が向かった絵付けの作業場で予期せぬ事態が起こります。そのころ川原家には喜美子を訪ねて元新聞記者のちや子(水野美紀)が来て喜美子を待っていました。

 

 

スカーレット (39)「弟子にしてください!」

 

火鉢の絵付けで一人前になるには数年の修行が必要で,家族の世話や食堂の仕事で忙しい喜美子(戸田恵梨香)にはとても無理だと判明します。喜美子がショックを受けて家に帰ると大阪で世話になったちや子(水野美紀)が出迎えます。ちや子は転職して雑誌記者になったと明かし,仕事ぶりをいきいきと話す姿に喜美子はやりたいことを諦めないといけない自分の境遇に涙があふれます。一方,常治(北村一輝)は喜美子の見合い話を勝手に進めて喜美子にその相手のことを話します。

 

 

スカーレット (40)「弟子にしてください!」

 

照子(大島優子)に背中を押され、喜美子(戸田恵梨香)は集中する深野(イッセー尾形)の驚くべき姿を目撃。一方,喜美子の絵付けへの思いを知った母・マツ(富田靖子)は,丸熊陶業で働きながら絵付けを学ぶ術を模索します。週に一度,指導を受けられる会社を見つけます。父・常治(北村一輝)の承諾を得ようと待ち構えていたところ,常治が喜美子の見合い相手(石田明)を急に連れてきます。喜美子は気弱そうな男と結婚しろと言われ驚きますが,ナントその相手は自分には決めた人がいるので喜美子とは結婚できないと言い,その場を去ります。一方,母・マツは喜美子に絵付けの勉強をさせたいと父常治に話しますが,常治は全く聞こうとはせず怒り出します。その後喜美子は自分が決めたことを母と妹二人に話そうとするのでした。

 

 

スカーレット (41)「弟子にしてください!」

 

喜美子(戸田恵梨香)のお見合いが破談。さらに水を酒と偽り飲まされ,父・常治(北村一輝)が激怒。喜美子が火鉢の絵付けを学ぶ了承を得るのに失敗します。翌日,喜美子を後押しできず謝る母マツ(富田靖子)と,居合わせた妹たちに,喜美子は見ない方がいいと忠告されながらのぞき見た絵付け師・深野(イッセー尾形)の創作する様子と,秘められた半生を明かします。貧しい幼少期,従軍した戦争体験。喜美子はある決意を家族に告げます。それは深野さんに弟子入りするということでした。一方,父常治は酒場で意気投合したオジサンがいましたが,ナントその人は絵付けの先生の深野さんでした。

 

 

スカーレット (42)「弟子にしてください!」

 

絵付けを満面の笑みで楽しむ深野(イッセー尾形)の姿に心打たれた喜美子(戸田恵梨香)は深野の弟子になることを熱望し,反対する父・常治(北村一輝)を改めて説得しようと考えます。そのころ,常治は飲み屋で偶然,深野と出会います。酔った深野が弟子入りを志願する喜美子の話題に触れ「すぐ諦めるだろう」とつぶやくと,常治は思わず「そんな根性なしちゃう!」と反論し,深野を驚かせます。翌朝,喜美子が常治に声をかけると意外な反応が。ナント常治は喜美子が絵付けを習うことを許してくれたのです。そこで喜美子は深野先生に弟子入りを頼みました。結局,9番弟子として弟子入りが認められ,それから毎日励むのでした。そして月日は流れ,喜美子は21歳になりました。

 

 

スカーレット (43)「心ゆれる夏」

 

喜美子(戸田恵梨香)が絵付け師の深野(イッセー尾形)の弟子になって3年。21歳になった喜美子は修行の末,絵付け師の下っ端として認められ,忙しい毎日を過ごします。丸熊陶業の火鉢生産は好調で,喜美子は深野から火鉢の新デザインを考えるよう言われます。その晩,喜美子は妹の直子(桜庭ななみ)や百合子(福田麻由子)に家事を手伝ってもらい,デザイン案を考えます。火鉢を使ってくれる人を想像して,喜美子が思いついたのは花柄模様の図案でした。

 

 

スカーレット (44)「心ゆれる夏」

 

火鉢の絵付け師として歩み始めた喜美子(戸田恵梨香)。徹夜の末,新デザイン図を描き上げます。師匠の深野(イッセー尾形)のお墨付きをもらい,喜美子は早速,社長にプレゼンすべく事務所へ向かいます。途中で役場勤めの信作(林遣都)と出くわし,信作を伴い事務所に入ります。喜美子が本題を切り出す前に信作が火まつりの話題で盛り上がり,新婚の照子(大島優子)も登場。婿に来た夫に尽くす照子の変貌ぶりに喜美子は言葉をなくして,新デザイン図のプレゼンも中途半端にあきらめるのでした。その後,喜美子は信作と照子3人で照子の新婚話で盛り上がりました。一方,照子の夫は,喜美子の新デザイン図を見て,何かを思うのでした。

 

 

スカーレット (45)「心ゆれる夏」

 

川原家の夕食後の団らん。喜美子(戸田恵梨香)の妹・直子(桜庭ななみ)が東京で就職することになり,荷物をまとめながら,父・常治(北村一輝)と見送りについてもめています。さらに話題は信作(林遣都)の両親・陽子(財前直見)と忠信(マギー)のケンカに。原因は謎のへそくりと聞いた母・マツ(富田靖子)は,思いあたる節があるようで慌てて駆けて行きます。一方,照子の夫から照子(大島優子)は火鉢のデザイン図を見せられ意見を聞かれますが,最終的には社長の判断によるものだと言い,照子の夫は落胆するのでした。一方,丸熊陶業に新しい働き手が三人入ってきました。

 

 

スカーレット (46)「心ゆれる夏」

 

事業拡大を図る丸熊陶業に,3人の若手社員が入社。若社長の敏春(本田大輔)に連れられ挨拶回りに。喜美子(戸田恵梨香)の働く絵付係にも訪れるが,絵付け師・深野(イッセー尾形)と対面した若手社員の1人・八郎(松下洸平)が固まってしまいます。その後,訪ねてきた信作(林遣都)の前で,八郎と喜美子が信楽の話題で盛り上がり,信作は複雑な気持ちになります。一方,照子(大島優子)が来て,喜美子が描いた新デザイン図が採用されたことを告げます。

 

 

スカーレット (47)「心ゆれる夏」

 

照子(大島優子)の後押しで喜美子(戸田恵梨香)の考えたデザインが新しい火鉢に採用されることになりました。会社の若社長・敏春(本田大輔)が喜美子を「信楽初の女性絵付け師」として売り出し火鉢の販売促進につなげようと,新聞取材の話を持ってきます。勝手に写真撮影まで決められ,喜美子は困惑します。父・常治(北村一輝)には秘密のまま,取材日を迎えます。近所の女性たちの協力で,見違えるほどかわいく着飾った喜美子の姿に母マツは喜びのあまり涙しました。撮影の間,喜美子は不本意な気持ちを隠していました。その新聞記事を見て,八郎は何かを思うのでした。

 

 

スカーレット (48)「心ゆれる夏」

 

信楽初の女性絵付け師」として新聞紙面を飾った喜美子(戸田恵梨香)。会社の若社長・敏春(本田大輔)のアイデアでニックネームもつけられ,アイドル扱いで担ぎ上げられます。しかし記事には肝心の絵付け師としてのキャリアや師匠の深野(イッセー尾形)の紹介もなく社内の波紋を呼びます。なぜか新入社員の八郎(松下洸平)が喜美子にいらだち,深野にある告白をします。それは11歳の時にフカ先生が描いた日本画を売って白いご飯を食べたという話しでした。喜美子は八郎が話した日本画を見よう見まねで描いてみました。

 

 

スカーレット (49)「火まつりの誓い」

 

新入社員の八郎(松下洸平)から,絵付け師・深野(イッセー尾形)への告白を聞いた喜美子(戸田恵梨香)は,八郎がかつて持っていたという深野が描いた絵を,想像を膨らませて自分なりに描いてみます。翌日,描き上げた絵を手に,八郎の働く新商品開発室を訪ねる喜美子は,八郎に絵を渡します。喜美子自身も不本意だった新聞記事に対するわだかまりも解けたところで,社長が急病で倒れ亡くなったという知らせが入ります。喜美子の人生に一大転機が訪れることになります。

 

 

 

スカーレット (50)「火まつりの誓い」

 

丸熊陶業の社長が急逝し,葬儀が終わり落ち着いた頃,喜美子(戸田恵梨香)は絵付け作業場にやってきた父を亡くした照子(大島優子)を慰めます。すると照子から妊娠を打ち明けられ,さらに代替わりした新社長・敏春(本田大輔)の方針で,会社の改革が予定されていると聞きます。その影響は絵付け係にも及ぶと聞き,喜美子は気が気でなくなります。家に帰ると,妹・百合子(福田麻由子)から進学の相談を持ちかけられ,先生が来る時に同席してほしいと頼まれます。その後,幼なじみ・信作(林遣都)のお見合い話も浮上して,本当に急にいろいろなことが変わりつつあるのでした。

 

 

スカーレット (51)「火まつりの誓い」

 

喜美子(戸田恵梨香)は妹・百合子(福田麻由子)の進路相談に同席することになり,進学したい百合子の気持ちを知り,反対する父・常治(北村一輝)の説得を試みます。しかし厳しい家計の内情と,丸熊陶業の改革に伴う常治と喜美子の仕事の先行き不安を理由に,常治は百合子の願いを受け入れません。喜美子が百合子の夢をかなえられずに心痛めていると,八郎(松下洸平)から絵付け師・深野(イッセー尾形)に関する衝撃の事実を聞きます。ナント,深野先生が信楽を去るというのです。

 

 

スカーレット (52)「火まつりの誓い」

 

喜美子(戸田恵梨香)は八郎(松下洸平)から絵付けの師匠・深野(イッセー尾形)が会社を辞めて,長崎で若い絵付け師の弟子になると聞きます。まさかの事態に喜美子は動揺し,自分も会社を辞めて,深野の後を追うかと悩みます。その後,深野本人から事の成り行きを聞かされ,二人の兄弟子からもそれぞれの今後を教えられると,喜美子は複雑な気持ちになります。恒例の信楽火まつり本番が近づく頃,喜美子の決断に残された時間は無くなっていくのです。

 

 

スカーレット (53)「火まつりの誓い」

 

喜美子(戸田恵梨香)は,絵付けの師匠・深野(イッセー尾形)と兄弟子らとの事実上のお別れ会を終えます。家に帰ると父・常治(北村一輝)と母・マツ(富田靖子)が待ち構え,常治から深野先生がクビになったのかと聞かれて喜美子は反発し,ケンカになります。火まつり本番の日,信作(林遣都)がカメラ片手に来て神社に出発する前の喜美子と八郎(松下洸平)と遭遇し,2人を見送ります。夜が更けて,たいまつを担ぐ喜美子たちは山道を登り始め,たいまつを奉納し,願いを捧げるのでした。

 

 

スカーレット (54)「火まつりの誓い」

 

火まつりを終え,絵付けの師匠・深野(イッセー尾形)が信楽を去る日。喜美子(戸田恵梨香)は自分の今後について結論を出していました。それは丸熊陶業に残ること。さらに会社に残る唯一の絵付け師として,ある要求を会社にじか談判します。家では妹・百合子(福田麻由子)の進学が決定。後日,喜美子がデザインした絵付け火鉢の試作品が完成。感激した喜美子が試作品を抱えて歩いていると八郎(松下洸平)の作陶を初めて見て思わず息を呑むのでした。

 

 

スカーレット (55)「好きという気持ち」

 

喜美子(戸田恵梨香)は初めてデザインした火鉢の試作品を八郎(松下洸平)に見せようと商品開発室を訪れます。すると八郎の作陶を目撃して驚きます。八郎は社長の許しを得て,勤務時間の前後に陶芸の練習を重ねていました。目の当たりにした陶芸に心をひかれる喜美子。そして八郎の陶芸への思いを聞くと,喜美子の脳裏にある思い出が浮かびます。そのころ川原家に信作(林遣都)が来て,「お見合い大作戦」なるイベントで喜美子の見合い相手を探そうと画策していました。その後喜美子は,八郎の作業を見ながら,あることを思うのでした。

 

 

スカーレット (56)「好きという気持ち」

 

八郎(松下洸平)の作陶を見守りながら胸の高まりを感じる喜美子(戸田恵梨香)。八郎から陶芸について教えてもらい,時間がたつのも忘れてしまいます。帰り道,喜美子は信作(林遣都)と出くわし,「お見合い大作戦」に誘われます。信楽結婚適齢期の若者たちを集めた,言わば“合同見合い”で,喜美子の家族の了承も得ているといいます。さらに八郎も来ると聞いても喜美子は気が乗りません。一方,川原家では直子(桜庭ななみ)から電報が届いて,家族はしんみりしていました。電報の内容は,もうイヤ,もうダメ,もうあかん,というものでした。

 

 

スカーレット (57)「好きという気持ち」

 

東京で働く直子(桜庭ななみ)から電報が届きます。3通にわたる内容は切実なもので,喜美子(戸田恵梨香)や常治(北村一輝)は気が気でありません。家族会議の結果,元居候の草間(佐藤隆太)に頼んで直子を連れ戻すことにします。その後,喜美子は絵付けをしつつも,湧き上がる陶芸への思いを抑えきれません。八郎を訪ねて陶芸を学ばせてほしいと頼み込みます。すると意外な答えが返ってきました。それは,ダメだという答えでした。その理由は,付き合ってもいないのに,今の関係で教えることはできないということでした。そこで喜美子は,八郎に付き合ってくれるように頼みます。一方,信作(林遣都)の実家が大がかりな改装中。まさかの商売を始めるというのです。それはカフェ。駅前に大きなお店ができて,信作の家では商売が成り立たなくなったということでした。

 

 

スカーレット (58)「好きという気持ち」

 

八郎(松下洸平)に陶芸を学びたいと頼む喜美子(戸田恵梨香)。断られても食い下がり,どうにか教えてもらえることになりました。話の流れで八郎の結婚観を聞かされ,喜美子は戸惑いつつも胸のときめきを感じます。一方,信作(林遣都)の実家は喫茶店を開業することになり忙しくしています。そこに直子(桜庭ななみ)を連れた草間(佐藤隆太)さんがやって来ます。「信楽に帰りたい」と直子にせがまれ同行して来たといいます。草間来訪の知らせはすぐに広まり,昔柔道を習っていた連中が草間さんに会いにやってきました。一方,直子は,何かすっきりしない感じでいるのでした。

 

 

スカーレット (59)「好きという気持ち」

 

草間(佐藤隆太)に連れられ帰郷した直子(桜庭ななみ)。喜美子(戸田恵梨香)が事情を尋ねるも,直子は「男と女の痴情のもつれや」といらだち,母マツ(富田靖子)にだけ真相を打ち明けます。そのころ,常治(北村一輝)は草間を連れて飲み歩きの真っ最中。「台湾に行く」と明かされます。翌日,草間は喜美子の職場を訪ね,喜美子が初めてデザインした火鉢を目にします。そして自らの経験を踏まえたある助言を残し,再び旅立っていくのでした。草間さんの助言は,好きな人ができると人生が変わるという教えでした。その後喜美子は,八郎から陶芸の初歩を習い始めるのでした。

 

 

スカーレット (60)「好きという気持ち」

 

八郎(松下洸平)から陶芸を本格的に教わり始めた喜美子(戸田恵梨香)。一つ一つの作業に夢中になってのめり込みます。作業しながら少しずつ互いを意識し始める二人。帰り際,喜美子が昔拾った信楽焼きのかけらを見に八郎が川原家を訪ねる約束をします。翌日,やって来た八郎を家族に紹介する喜美子。八郎の好青年ぶりに家族の反応は上々。だが「お見合い大作戦」に八郎が参加すると聞いた喜美子の心がざわめきます。帰る八郎を追いかけ,喜美子は八郎に好きだと告白するのでした。八郎も喜美子のことが好きで,喜美子を抱き寄せるのでした。しかし,ちょうどその時,その場面を父常治に見つけられてしまい,情事は何ともいえない顔つきをするのでした。

 

 

スカーレット (61)「夢は一緒に」

 

八郎(松下洸平)に精いっぱいの思いを伝えた喜美子(戸田恵梨香)。しかし抱きよせられたところを常治(北村一輝)に目撃され,怒った常治が八郎を殴り飛ばしてしまいます。喜美子は懸命に八郎への思いや陶芸のことを説明しようとしますが,常治は話を聞いてくれません。すると信作(林遣都)の手引きで,喜美子は八郎の住まいを訪ねることになります。真面目な八郎は,喜美子のことを真剣に考えているがゆえ,喜美子を帰そうとして言い合いになります。喜美子は八郎に帰さないように伝えるのでした。

 

 

スカーレット (62)「夢は一緒に」

 

八郎(松下洸平)の家を訪ねた喜美子(戸田恵梨香)は「帰りたくない」と告げます。真面目な八郎はてれ隠しで,陶芸の話をして話題をすり替えようとするも喜美子のペースは変わらず,二人は互いの気持ちを確かめ合うことになります。二人の交際のうわさは会社内にも広まり,照子(大島優子)が喜美子の元に駆け込んできます。一方,信作(林遣都)が企画した「お見合い大作戦」が開催されます。男性陣の思惑が次々に外れる中,信作に女性がすり寄り,企画した信作は自分が企画しただけに,自分だけ上手くいくことは出来ないとその女性に言うのですが。。。

 

 

スカーレット (63)「夢は一緒に」

 

結婚を約束した喜美子(戸田恵梨香)と八郎(松下洸平)。交際の挨拶で八郎が川原家を訪ね,常治(北村一輝)に頭を下げますが,常治はまともに取り合ってくれません。八郎はそのつど出直して来きますが,ついには約束をすっぽかされる始末です。温厚な八郎はめげずに前向きですが,百合子(福田麻由子)とマツ(富田靖子)が常治の態度に怒りだします。一方,会社では身重の照子(大島優子)が喜美子を訪ね,交際の進展を聞こうと喜美子と八郎の間に入ってきますが,突然産気づいてしまうのでした。

 

 

スカーレット (64)「夢は一緒に」

 

照子(大島優子)の出産の立ち会いで帰宅が遅くなる喜美子(戸田恵梨香)。家では事態を知らない常治(北村一輝)とマツ(富田靖子)が口論になっていました。話の流れで常治とマツのなれ初めが蒸し返されると百合子(福田麻由子)は常治に嫌悪感を抱きます。そんな中,喜美子が八郎(松下洸平)に付き添われ帰宅します。久しぶりに対面する八郎と常治。八郎は帰ろうとしますが,常治が呼び止めます。ついに八郎が喜美子との結婚の許しを乞う挨拶の続きをしようとする時,常治は八郎に,陶芸家になるというふわふわとした夢はあきらめてほしいというのでした。

 

 

スカーレット (65)「夢は一緒に」

 

八郎(松下洸平)と対面した常治(北村一輝)は,喜美子(戸田恵梨香)との結婚に向けた条件を出します。それは八郎が陶芸家になる夢を捨てて,丸熊陶業の社員として働き続けることでした。自分のように経済的な負担を喜美子にかけてほしくないと訴えるのです。八郎は承諾するも,納得できない喜美子が常治に反論します。家族を巻き込んだ口論に発展しますが,八郎がある宣言をして常治を納得させることに成功します。喜美子と八郎の二人三脚の挑戦が始まりました。

 

 

スカーレット (66)「夢は一緒に」

 

結婚への条件,八郎(松下洸平)の陶芸展での受賞をかなえるため,喜美子(戸田恵梨香)は八郎を支えながら陶芸練習にいそしみます。しかし,作品作りは思うようにいかず,出品期限が近づきます。喜美子は八郎を気分転換に信作(林遣都)の実家で,開店間近のカフェに誘います。すると信作が見知らぬ女性と一緒にいるところを目撃します。さらに珈琲(コーヒー)茶わん作りを頼まれます。八郎に負担をかけることになり,悩んだ喜美子は断ろうとしますが,八郎からの思いを聞かされ,八郎はコーヒー茶碗作りと陶芸展ので作品づくりをいっしょにやっていくことにしました。

 

 

スカーレット (67)「幸せへの大きな一歩」

 

正月,東京で働く直子(桜庭ななみ)が帰ってきました。しかし,喜美子(戸田恵梨香)は久しぶりの再会もそこそこに,陶芸展に出品する作品作りに励む八郎(松下洸平)を手伝うため会社へ出かけます。陶芸展での八郎の入選が,常治(北村一輝)の出した結婚を認める条件でしたが,八郎の創作は思うようにはかどりません。そんな中,大野(マギー)から珈琲(コーヒー)茶わんの制作を頼まれてしまいます。心配する喜美子は代わりに作ると言いだして作ろうとするのでした。

 

 

スカーレット (68)「幸せへの大きな一歩」

 

喜美子(戸田恵梨香)は八郎(松下洸平)の珈琲(コーヒー)茶わん作りを手伝いたいと訴えます。結婚に向けた試練を二人で乗り越えたいという喜美子の願いを八郎は受け入れ,茶わんの半分を喜美子に任せて,自分は陶芸展の作品作りに集中することにします。喜美子は早速,茶わんを作り始めます。出足は好調でしたが,すぐ壁にぶつかり悪戦苦闘します。深夜になっても終わらりません。心配した常治(北村一輝)がマツ(富田靖子)に様子を見に行かせると,喜美子は何とかコーヒー茶碗を作ろうとしていました。

 

 

スカーレット (69)「幸せへの大きな一歩」

 

徹夜で10個の珈琲(コーヒー)茶わんを作り上げた喜美子(戸田恵梨香)。初めての作陶に喜びを覚える喜美子は,八郎(松下洸平)が作った分と併せて仕上げの作業を進め,最後の工程に入ります。無事,茶わんが焼き上がるよう祈りつつ,完成を待つことにします。陶芸展へ向けた作品作りはまだこれからでしたが,二人は結婚後の想像を膨らませまする。ノートに将来の夢を書き込んで,語り合っていると,「初めてのキスはいつ?」と八郎が言いだし,喜美子にキスをしようとするのでした。

 

 

スカーレット (70)「幸せへの大きな一歩」

 

初キスした喜美子(戸田恵梨香)と八郎(松下洸平)は結婚に向かってまい進します。それぞれ10個ずつ作った珈琲(コーヒー)茶わんを納品し,喜美子は自分の陶芸作品が売れたことに喜びを爆発させます。陶芸展に出品する八郎の作品も完成。喜美子は結婚条件の入賞は間違いないと確信し,結婚後の生活に思いを巡らせます。その様子を眺める常治(北村一輝)にはある秘密の計画が。なんと喜美子の結婚後の部屋の増築です。一方,信作(林遣都)と照子(大島優子)が訪ねてきて,八郎が出品する作品のお披露目になりました。

 

 

スカーレット (71)「幸せへの大きな一歩」

 

喜美子(戸田恵梨香)と八郎(松下洸平)の結婚をかけた陶芸展の結果発表直前,川原家では喜美子と八郎が暮らす部屋が増築されます。常治(北村一輝)も口では反対していますが内心,喜美子と八郎の幸せを願っています。そして朗報が。照子(大島優子)が八郎の入選を告げます。その知らせは信楽中に広まり,祝福の声が次々に届きます。喜美子と八郎の結婚準備も始まり,信楽にある人物が訪れることに。八郎のお姉さんが訪ねてきました。お姉さんは喜美子の髪結いや着付けをしてくれました。一方,喜美子に意外なオファーが届くのでした。

 

 

スカーレット (72)「幸せへの大きな一歩」

 

喜美子(戸田恵梨香)と八郎(松下洸平)の結婚を記念して家族写真を撮ることになります。ところが撮影直前,喜美子が電話で呼び出されます。あぜんとする家族を残して,家を飛び出していく喜美子。向かったのは信作(林遣都)の実家のカフェ。客のひろ恵(紺野まひる)が喜美子の作った珈琲(コーヒー)茶わんを気に入り,大量の注文をしたいと頼まれます。喜美子は未熟な陶芸技術に自信を持てずためらいます。すると同行した八郎がある宣言をします。1,2年後に自分たち二人の窯を持つことが出来たら,その時に縁があればお願いしますというものでした。そして,その夢は実現し,二人は丸熊陶業から独立し,かわはら工房を設立するのでした。子どもも男の子が一人でき,幸せな3人でした。

 

 

スカーレット (73)「愛いっぱいの器」

 

昭和40年夏。喜美子(戸田恵梨香)は27歳に。八郎(松下洸平)との間には4歳になる息子・武志が生まれていました。さらに八郎と喜美子は丸熊陶業から独立して自宅脇に作業場「かわはら工房」を建設。八郎が作品づくりにいそしむかたわらで喜美子も陶器製品を量産して家計を支えていました。武志の世話はむしろ八郎が多く担っているほど。ある日,照子(大島優子)が川原家を訪ねてきます。喜美子には内緒で八郎に常治の秘密を告げます。常治は膵臓から肝臓にわたって癌にかかっていました。もう先行き長くないということでした。

 

 

スカーレット (74)「愛いっぱいの器」

 

余命宣告を受けた常治(北村一輝)が,マツ(富田靖子)と温泉旅行から帰ってきます。喜美子(戸田恵梨香)を始め家族は常治の病状を知っていましたが,何事もないよう気丈にふるまいます。だが百合子(福田麻由子)は悲しみをこらえきれず,外で涙することもありました。一方,喜美子は陶芸家として伸び悩む八郎(松下洸平)とささいなことからケンカをし,居合わせた常治にあきれられてしまいます。そしてどんどん弱っていく常治を見かねた喜美子がある計画を実行します。父常治にたくさん食べてもらおうと大皿を焼くことにし,家族みんなの寄せ書きで絵付けするのでした。

 

 

スカーレット (75)「愛いっぱいの器」

 

病状が悪化して食も細くなった常治(北村一輝)を元気づけようと,信作(林遣都)は父・大野(マギー)が昔,常治と約束したマツタケご飯をごちそうしようと考え,深夜二人で山へ向かいます。一方,喜美子(戸田恵梨香)が提案した常治へのプレゼント,家族の手作り大皿が完成しました。そこに信作たちがマツタケを採って,駆け込んできます。するとほぼ寝たきりだった常治が起き上がり,家族や友人を前にマツ(富田靖子)の幸せを願う言葉が言われます。喜美子は,完成した皿いっぱいにマツタケご飯を入れて常治に出しますが,常治は皿が見えないと言い,みんなで皿いっぱいのマツタケご飯を食べ,常治に皿を見せます。それを見た常治は感謝の言葉を述べ,喜美子にいつまでも八郎(松下洸平)と仲良くすごすようにと伝えました。最後に常治は喜美子に見とられながら死にふせるのでした。

 

 

スカーレット (76)「愛いっぱいの器」

 

常治(北村一輝)の葬儀が終わり,喜美子(戸田恵梨香)と八郎(松下洸平)は久しぶりに落ち着いて言葉を交わします。武志が生まれて以来,すれ違いがちだった二人は本音でぶつかり合い,互いの思いを確認し,夫婦の絆を深めるのでした。しばらくして東京で働く直子(桜庭ななみ)が見知らぬ男・鮫島(正門良規)を連れて帰ってきます。喜美子が直子に常治の死に目に立ち会わなかった事情を問い詰めると直子の涙があふれ,父・常治とのいきさつを話します。直子の頭には,強い父・常治のことしかなかったのでした。喜美子はそのことを確認し,直子を許します。外では,見知らぬ男・鮫島が寒い中,凍えて待っているのでした。

 

 

スカーレット (77)「愛いっぱいの器」

 

東京から帰ってきた直子(桜庭ななみ)は勤めていた会社を辞め,連れてきた同僚・鮫島(正門良規)と大阪で商売を始めると宣言し,喜美子(戸田恵梨香)たち家族を閉口させます。しかし,直子はなんのその。これからは自由だから,何でも自分が思ったことをやると言って,大阪に旅立ちます。そして八郎(松下洸平)からジョージ富士川西川貴教)が信楽で実演会を行うことを聞く喜美子は,ジョージ富士川に会いに行くのを楽しみにしていましたが当日,武志が熱を出してしまい,喜美子が残って看病することになりました。一方,信作(林遣都)に呼び出された百合子(福田麻由子)は待ち合わせ場所で肩を抱き寄せられ,恋人のまねをして,信作の相手役が信作に愛想を尽かすのを手助けします。ジョージ富士川の実演会には八郎や丸熊陶業の社長や照子(大島優子)も行っていて,実演会に行けなかった喜美子の為に,ものは試しで言ってみたところ,ジョージ富士川は快く引き受けて,なんと「かわはら工房」にやって来るのでした。

 

 

スカーレット (78)「愛いっぱいの器」

 

八郎(松下洸平)の計らいでジョージ富士川西川貴教)が川原家を訪れます。ジョージと再会した喜美子(戸田恵梨香)は言葉を失うが懸命にかつて自分が抱いた夢を語り始めます。そして照子(大島優子)たちも参加してジョージによる即興の創作実演が行われます。子どもたちも参加し,凄い展開となりながら作品は完成します。その姿に刺激を受けた八郎はその後,作陶に没頭し,ついには作品展で金賞を受賞することになりました。さらに喜美子にも変化が起こります。土に向かいながらあふれる涙。父の死以来,悲しみを抑え込んでいた喜美子が作品を生み出そうとする中,初めて父・常治のことを思い泣くのでした。その後,喜美子も自分の初作品を完成させるのでした。

 

 

スカーレット (79)「新しい風が吹いて」

 

昭和44年1月。八郎(松下洸平)が陶芸展で金賞を取って以来,順調に個展や注文製作といった仕事が入り,喜美子(戸田恵梨香)は八郎を支えながら時折,自由に作品を作っています。さらに知人に頼まれ,八郎が預かった陶芸家志望の弟子二人のケンカを収めるのも喜美子の役目です。ある日,八郎が銀座で個展を開催することが決定します。最近は満足する作品を作れておらずプレッシャーを感じる八郎。どんなものが新作として良いのかと悩みます。一方,照子(大島優子)が合唱サークルに,喜美子に代わって母・マツ(富田靖子)を誘い入れます。

 

 

スカーレット (80)「新しい風が吹いて」

 

八郎(松下洸平)は個展の準備で忙しい。ある日,喜美子(戸田恵梨香)が弟子のケンカを仲裁していると,信作(林遣都)がやって来ます。信作と百合子(福田麻由子)の仲が良いことに気づいていた喜美子は二人に関する報告を期待します。しかし信作が口にしたのは最近の喜美子と八郎についての鋭い指摘でした。信作が帰った後は,何事もないようにふるまうものの,喜美子がいつの間にか学んだ陶芸の知識・薬剤の調合に触れ,八郎は複雑な思いを抱くのでした。

 

 

スカーレット (81)「新しい風が吹いて」

 

喜美子(戸田恵梨香)は八郎(松下洸平)に代わり,弟子二人に辞めてもらうよう告げます。しかし,弟子が去ると同時に懐かしい知り合いに連れられ美大出身の若者・松永三津(黒島結菜)がやって来ます。弟子にしてほしいという三津。喜美子は八郎と相談して,弟子を預かる余裕がないと断りますが,三津は食い下がり,次第に押し問答がエスカレートして三津の本音が明らかになりますが,結局のところは,弟子の話は断るようになります。そのころ,川原家の敷地を怪しい人影が横切ります。喜美子は気づかず,新しく作品づくりをすることを八郎と話すのでした。

 

 

スカーレット (82)「新しい風が吹いて」

 

辞めさせた弟子2人が喜美子(戸田恵梨香)と八郎(松下洸平)の部屋に忍び込みます。狙いは八郎が研究内容を記した調合のノート。犯行を目撃したのは新たな弟子入りを望む三津(黒島結菜)。逃げる2人を追っていきます。その後,事態に気づいた喜美子たちは現場を確認し,別の大切なノートがないことが判明します。そこへ思いがけず三津が戻ってきます。三津は,弟子2人を追ってノートを取り返してきたのでした。一方,百合子(福田麻由子)が居酒屋で別の客と楽しげに話す様子を目撃した信作(林遣都)は,百合子に喜美子と八郎の家に泥棒が入ったことを告げ,家に連れて帰ります。信作は百合子が飲み屋で男たちと手を合わせる様子を見て面白くありません。信作の実家では以前,信作の嫁に百合子が来てくれないかという話があり,それを聞いたマツ(富田靖子)は信作と百合子の会話に気が気でありませんでした。その後,三津は八郎と話をし,三津は自分のことをいろいろと八郎に話すのでした。

 

 

スカーレット (83)「新しい風が吹いて」

 

喜美子(戸田恵梨香)と八郎(松下洸平)が記した夫婦ノートが盗まれ,弟子入りを望む三津(黒島結菜)が取り戻します。喜美子は新しいものに意欲的な三津の存在は,創作の壁にぶつかっている八郎の刺激になるのではと考えます。そこで三津を弟子にすることを八郎に提言し,受け入れられます。早速,作陶する八郎の側で三津は使っている土について,思い切って土を変えてみてはどうかと提案します。しかし八郎は,あくまでも信楽の土を使って作品づくりをすることにこだわります。一方,信作(林遣都)と百合子(福田麻由子)が神社でおみくじを引いたところ,信作は凶で,5回引き直してもすべて凶という結果になりました。信作と百合子の会話の中で,信作が百合子のことを気にしていることが百合子に伝わり,百合子は複雑な思いをするのでした。

 

 

スカーレット (84)「新しい風が吹いて」

 

八郎(松下洸平)の作品作りには既成概念を捨て,発想の転換が必要だと助言する喜美子(戸田恵梨香)。八郎はその意見を否定して二人の間に緊張が走ります。すぐにわだかまりは解けますが喜美子の才能あふれる作陶に八郎の心はゆらぎます。三津(黒島結菜)が住み込みの弟子になって2か月。すっかり家族にもなじんでいます。このころ,信作(林遣都)と百合子(福田麻由子)の距離がますます近づきます。百合子が涙ながらに思いがけない言葉を信作に言います。結婚を前提に付き合ってもいいということでした。

 

 

スカーレット (85)「優しさが交差して」

 

銀座の個展に向けた作品作りに悩む八郎(松下洸平)。弟子の三津(黒島結菜)は無邪気に前向きな意見で八郎の背中を押します。そんな中,喜美子(戸田恵梨香)に大量の食器注文の話が舞い込みます。家計の見通しがたち,喜美子は八郎の苦労を思いやって,個展への出品を取りやめるよう助言します。しかし八郎は礼を言うも,答えを濁したままでした。すると八郎に思わぬ手紙が届きます。息子からの手紙でした。その手紙には,八郎の個展に関する応援のメッセージが書かれていました。一方,酔った百合子(福田麻由子)が三津に「結婚する」と打ち明けましたが,まだ秘密にしておいてくれというものでした。近いうちに家から出ることになるだろうということでした。

 

 

スカーレット (86)「優しさが交差して」

 

喜美子(戸田恵梨香)から銀座の個展をやめるよう助言された八郎(松下洸平)。答えを出せぬまま悩んでいると,三津(黒島結菜)から作品作りに対して思わぬ提案を受けます。一方,喜美子は八郎の状況をマツ(富田靖子)に相談。マツはノドを痛めて声が出せないでいます。そのころ,信作(林遣都)が結婚する意向を両親に報告したところ,複雑な思いを明かされ言い合いに。そこに喜美子が待ち合わせできて,覚悟を決めた信作が叫びますが,結局,何も言えないまま出勤していきます。

 

 

スカーレット (87)「優しさが交差して」

 

喜美子(戸田恵梨香)は大量の小皿を注文したひろ恵(紺野まひる)と打ち合わせをして意気揚々と家に帰ってきます。すると八郎(松下洸平)と三津(黒島結菜)が,三津の提案した食器セットの絵を前に談笑中でした。喜美子が二人の仲の良さに居心地の悪さを感じていると,八郎は「個展は中止しない」と喜美子に告げ,東京に下見に行くことも明かします。喜美子は小皿作りに取りかかるのを遅らせて,同行したいと申し出るも,八郎は可否を答えません。しかし,喜美子が小皿作りに精を出すことが一番だから,喜美子は喜美子で自分の小皿作りに没頭してほしいと八郎に言われます。喜美子は複雑な気持ちの中で,とりあえずは自分の小皿作りに励むのでした。

 

 

スカーレット (88)「優しさが交差して」

 

八郎(松下洸平)と三津(黒島結菜)の親密さが気になる喜美子(戸田恵梨香)。そんな気持ちを押し殺し発注を受けた200枚の小皿作りを始めます。三津は集中して作陶する喜美子の姿に圧倒され,八郎も喜美子の才能を認めて自分以上だと評価していると思わず明かしてしまいます。一方,喫茶店を訪れていた八郎のもとに柔道着姿の照子(大島優子)と信作(林遣都)が帰ってきます。照子に投げ飛ばされた信作が八郎に泣きつき結婚の条件が明らかになります。何も知らない八郎は,その結婚の条件を出すお姉さんはとんでもないお姉さんだと感心しますが,実はそのお姉さんこそ喜美子だったのです。その答えを言い出せない信作は,何とも言えない表情しか出せませんでした。

 

 

スカーレット (89)「優しさが交差して」

 

喜美子(戸田恵梨香)は三津(黒島結菜)に作陶を教えながら親密さを深めます。しかし三津から何気なく八郎(松下洸平)のような人を好きになりたいと告げられて動揺します。平静を装いますが,八郎に対する気持ちも揺れました。一方,百合子(福田麻由子)と信作(林遣都)が川原家への結婚挨拶を計画したところ,直子(桜庭ななみ)が突然,帰郷して妊娠を報告します。驚きつつも笑顔で迎える喜美子でしたが,マツ(富田靖子)が怒りに震えて立ち上がり,直子にビンタして部屋に閉じこもるのでした。挙げ句は直子がお腹にしていた詰め物を取り出して,床に投げ捨てるのでした。

 

 

スカーレット (90)「優しさが交差して」

 

直子(桜庭ななみ)の妊娠は偽りとわかりマツ(富田靖子)が怒ります。喜美子(戸田恵梨香)と百合子(福田麻由子)が笑い飛ばして取り繕うも,マツはショックを隠せません。喜美子が直子を諭していると陶芸展の結果連絡がきました。結果は落選でした。一方,八郎(松下洸平)は個展の下見のため,上京する準備に忙しい。三津(黒島結菜)は同行したいと申し出ますが八郎に断られます。やがて下見に出かけた八郎の留守中,喜美子は夫婦ノートに思いをつづり始め,これからの自分について書き出すのでした。

 

 

スカーレット (91)「熱くなる瞬間」

 

八郎(松下洸平)が個展の下見のために東京に行っている間,作陶に精を出す喜美子(戸田恵梨香)。三津(黒島結菜)と談笑していると照子(大島優子)が深刻な顔でやってきます。さらに信作(林遣都)も駆けつけ,久しぶりに幼なじみ3人で一晩過ごすことになります。話題は照子の離婚危機から信作の結婚予定などさまざま。今だから言える本音が次々飛び出します。童心に返った時間の中で喜美子は大阪に行く前に拾った信楽焼のカケラを照子と信作に見せ,大阪に行き荒木荘で過ごした日々のことを思い出すのでした。

 

 

スカーレット (92)「熱くなる瞬間」

 

喜美子(戸田恵梨香)は照子(大島優子)と信作(林遣都)と夜通し語り明かし,朝を迎えます。照子と信作を見送った喜美子は,信楽焼のカケラの話を胸に小皿作りを再開して集中します。一方,信作は喜美子や照子からのアドバイスを思い出し,百合子(福田麻由子)に電話をかけます。ふだんと違う信作の行動に違和感を覚える百合子は,不安な気持ちを三津(黒島結菜)に伝えつつ,信作の家に向かいます。疑心暗鬼の百合子に信作が厳しい顔で,結婚してくださいとプロポーズしました。百合子は意外な返事に驚き,ありがとうと感謝を述べます。百合子の心配はいっぺんに吹っ飛びました。

 

 

スカーレット (93)「熱くなる瞬間」

 

東京に行っていた八郎(松下洸平)が信楽に帰ってきます。喜美子(戸田恵梨香)は八郎に呼び出され喫茶店でジョージ富士川西川貴教)と再会します。ジョージは川原家にやってきて喜美子が拾った信楽焼の古いカケラに興味を示します。カケラの色は薪(まき)の炎と灰によってできたものだといいます。ジョージが帰った後,三津(黒島結菜)が八郎の帰宅を喜び盛り上がります。その夜,喜美子は八郎に次の目標を明かします。しかし翌日思わぬトラブルが起こります。かわはら工房の電気釜が壊れてしまったのでした。

 

 

スカーレット (94)「熱くなる瞬間」

 

かわはら工房の電気窯が故障。喜美子(戸田恵梨香)が作陶した大量の小皿は期日に間に合わせねばならず,照子(大島優子)の好意で丸熊陶業の窯で焼いてもらうことになります。八郎(松下洸平)は信楽焼のカケラの色を出したいと願う喜美子にある提案をします。釜をかわはら工房にもう一つ作ろうというものでした。しかし,その釜は穴窯というもので,自分で作るものでした。検討した結果,慶乃川さんが作っていたことが思い出されました。今はその慶乃川さんも他界し,会うことはできませんが,話を聞くことはできました。しかし,その穴窯の維持費が相当高いということがわかり,喜美子は落胆するのでした。一方,信作(林遣都)と百合子(福田麻由子)は正式に結婚のあいさつをしたいと探っていますが,窯の故障騒ぎでタイミングを逃し,電話越しに秘めた思いを確かめ合うことしかできませんでした。

 

 

スカーレット (95)「熱くなる瞬間」

 

電気窯の故障をきっかけに八郎(松下洸平)が喜美子(戸田恵梨香)に穴窯の建設を提案します。早速喜美子が試算すると穴窯で焼き物を作る費用が膨大になることが判明し,家族から応援されるも穴窯の建設を躊躇します。そんな喜美子に八郎は今やりたいことに挑戦すべきと助言します。しかし,穴窯の話を聞きつけた直子(桜庭ななみ)が帰ってきて抗議します。ただその抗議も30秒とたたずに解決し,応援してもらいます。一方ついに百合子(福田麻由子)との結婚挨拶に向かおうとした信作(林遣都)に悲劇が起こります。なんと全治2ヶ月の骨折をしてしまったのです。穴窯の制作が始まり,もう少しで完成というところまでになりました。

 

 

スカーレット (96)「熱くなる瞬間」

 

喜美子(戸田恵梨香)と八郎(松下洸平)の穴窯がついに完成します。照子(大島優子)ら仲間たちも駆けつけ,お祝いをします。そして穴窯で初めての火入れが行われました。試算の結果,目標温度を決めて3日間火を燃やし続けることに決めます。喜美子はまき入れを1人でやるといいますが,八郎が反対します。三津(黒島結菜)を含めて3人でやることになります。火入れが始まります。喜美子たちは懸命にまきを投げ入れ続けますが,3日を過ぎても目標温度に届きません。焦る喜美子でしたが仕方ありません。そんなある日,喜美子が工房に戻ると,八郎(松下洸平)と三津(黒島結菜)が寄り添って眠っているところに出くわします。喜美子は何とも言えない気持ちになりましたが,何も言えずにその場を立ち去るしかありませんでした。穴窯の温度が目標の1200度にならず,喜美子はただ焦るだけでした。

 

 

スカーレット (97)「涙のち晴れ」

 

喜美子(戸田恵梨香)は,寄り添って眠る八郎(松下洸平)と三津(黒島結菜)を見て動揺します。しかし穴窯の炎に立ち戻り懸命に窯焚(た)きを続け,どうにか窯の温度が目標に到達します。喜美子は幼い頃の風呂焚きを思いだし,風呂を熱くする時に薪を小さくして燃やしたことを思い出したのです。それと同じように薪を小さくして穴窯にくべると,薪は燃えやすくなり,次第に温度も1200度に達することができたのです。後は冷えるのを待つことになりました。一段落した喜美子のもとに直子(桜庭ななみ)の恋人・鮫島(正門良規)が訪ねてきます。鮫島はプロポーズを断られたと明かし,直子が突きつけた結婚条件に喜美子は驚きます。一方,八郎への思いがつのる三津が耐えきれずにかわはら工房を辞めると言いだして,去って行くのでした。いよいよ穴窯を開ける時になりましたが,結果は思うような色が出ず,失敗することになりました。

 

 

スカーレット (98)「涙のち晴れ」

 

喜美子(戸田恵梨香)の初めての窯焚(た)きは思うような焼き色が出ずに失敗してしまいました。喜美子は原因を調べ,目標温度に到達するのが遅かったからだと分析します。再度,前回以上の費用をかけて窯焚きをしたいと八郎(松下洸平)に相談します。周囲から喜美子の穴窯を止めるよう説得された八郎は,喜美子にまずは陶芸展で入賞して陶芸家としての地位を確立するように強く勧めますが,喜美子は受け入れません。そうして挑んだ二回目の窯焚きの結果はやはり失敗でした。今回は,焼き上げた陶器が割れてしまっていました。理由は,穴窯の温度を急激に上げたためでした。喜美子はこの失敗を元に3回目の穴窯焼きに挑戦したいと言いますが,八郎に,借金してまで穴窯焼きをすることはないと言われ呆然とするのでした。

 

 

スカーレット (99)「涙のち晴れ」

 

2回目の窯焚(た)きも失敗。喜美子(戸田恵梨香)は諦めずに3回目に向けて改善点を考えますが,八郎(松下洸平)は経済的な負担を理由に穴窯を中断するよう告げます。しかし,喜美子は穴窯への思いを断ち切れません。二人のやりとりを知らないマツ(富田靖子)が窯焚きの費用を捻出するため内職を始めることにします。そんな中,百合子(福田麻由子)はついに信作(林遣都)と結婚することを報告します。その後,喜美子と八郎は穴窯について話し合いますが,八郎の今は諦めるようにいうことに喜美子は耳を貸すことができず,思いあまって八郎は家を出て行きました。それでも喜美子は3回目の窯焚きを諦めきれず,作業準備をするのでした。

 

 

スカーレット (100)「涙のち晴れ」

 

八郎(松下洸平)の反対を押し切って,喜美子(戸田恵梨香)は3回目の窯焚(た)きの準備を始めましたが,あきれた八郎は武志を連れて家を出ます。照子(大島優子)が押しかけ,喜美子を叱りつけるも,炎にひかれた意志は変わりません。見守るマツ(富田靖子)や百合子(福田麻由子)の気持ちも複雑でした。喜美子は2回の失敗を踏まえ修正点を見いだし,どうにか窯焚きにこぎ着けます。しかし,2週間後,三度目も失敗します。ショックを隠せない喜美子でしたが,百合子から動物園のチケットとお小遣いをもらって,大阪に行くことにしました。

 

 

スカーレット (101)「涙のち晴れ」

 

3度目の窯焚(た)き失敗でショックを受ける喜美子(戸田恵梨香)は百合子(福田麻由子)の気遣いで,武志を連れて大阪へ出かけます。一とおり観光した後,訪ねたのはちや子(水野美紀)さんの事務所。ちや子は働く女性の待遇改善を訴える地域活動を手伝っているといいます。その後,喜美子はちや子に勧められるまま10時にラジオをつけてみると,意外な声が聞こえてきました。信楽太郎でした。一方,信楽では八郎(松下洸平)が荷物を取りに川原家に戻ってきました。マツ(富田靖子)が八郎にお茶碗を渡そうとしましたが,結局,家で大事に保管することにしました。

 

 

スカーレット (102)「涙のち晴れ」

 

ちや子(水野美紀)の事務所を訪ねた喜美子(戸田恵梨香)。ラジオから流れてきたのは雄太郎(木本武宏)の歌声でした。元々,映画俳優を目指していた雄太郎は,かつて喜美子から提案された「信楽太郎」の芸名で歌手に転向し,地道に活動を続けて成功をつかんでいたのでした。雄太郎の歌に自分の人生を重ねる喜美子。八郎(松下洸平)への思いがあふれ涙がでてきます。そんな喜美子を応援しようと,大久保(三林京子)さんや元喫茶店のマスターの懐かしい仲間が訪ねてきました。

 

 

スカーレット (103)「炎を信じて」

 

大阪から戻ってきた喜美子(戸田恵梨香)は,まき代をまかなうために借金をして穴窯での窯焚(た)きを再開します。試し焼きで望んでいた色の片りんが出てきます。窯焚きの失敗は6回にも及びましたが,諦めず試行錯誤を続け,ある仮説にたどり着きました。しかし,実行するにはお金が足りなくなってしまいます。そのころ,八郎(松下洸平)と喜美子の別居のうわさが街に広まり,工房への発注が激減します。そこに以前,大量注文してくれたひろ恵(紺野まひる)がやって来て,小皿の注文・5枚組100セットをしてくれるのでした。

 

 

スカーレット (104)「炎を信じて」

 

喜美子(戸田恵梨香)を心配するマツ(富田靖子)の依頼で草間(佐藤隆太)がやって来ました。居合わせた八郎(松下洸平)は挨拶をして早々に帰っていきます。その後,喜美子は草間に穴窯の説明をして,望む焼き色を出すための仮説も伝えます。それは2週間,窯焚(た)きを続けることでした。草間は喜美子に助言をして挑戦を後押しします。草間は慶乃川さんのことを喜美子に伝え,土掘りのことを言いました。喜美子は早速土掘りに行き,その土を使って穴窯をすることにしました。一方,2週間の穴窯焼きをする話を聞いた八郎は心配して駆けつけ,喜美子に辞めるように言います。ところで,信作(林遣都)と百合子(福田麻由子)はようやく結婚写真が完成し,お披露目するのでした。

 

 

スカーレット (105)「炎を信じて」

 

2週間の窯焚(た)きを心配する八郎(松下洸平)に喜美子(戸田恵梨香)は感謝と挑戦する決意を告げます。家族の協力も取り付け7回目の窯焚きが始まります。信作(林遣都)や百合子(福田麻由子)が交代で薪(まき)入れを手伝い,照子(大島優子)も差し入れにやってきます。迎えた最終日。薪入れの番をする喜美子は疲れを隠せません。そんな中,穴窯の壁が崩れて炎が噴き出します。慌てて火を消そうとするマツ(富田靖子)を喜美子は止め,さらに燃やし続けました。その結果,初めて喜美子が期待していた良い色合いの作品が仕上がりました。今では,窯焚きによる自然色が代名詞となる女性陶芸家として喜美子は大活躍です。

 

 

スカーレット (106)「炎を信じて」

 

穴窯での窯焚(た)きを成功させた喜美子(戸田恵梨香)。昭和53年,40歳になった喜美子は女性陶芸家の草分けとして活躍しています。喜美子の作品は高値で売れて借金を返済します。テレビも購入し,暮らしはだいぶ豊かになっています。武志(伊藤健太郎)は高校2年になって,そろそろ進路を決めるころになっていました。マツ(富田靖子)が老人会での旅行に出かけ,喜美子が武志と二人で過ごしていると信作(林遣都)がきて喜美子に中身を言わず武志に届け物を渡して去っていきます。マツが旅先から帰ってきて,武志に進路の話をし,喜美子ともども大学に進んでほしいと話します。一方,喜美子にマツのお土産を差し入れした武志に,喜美子はろくろ回しを進め,武志は見よう見まねで作品づくりをするのでした。

 

 

スカーレット (107)「炎を信じて」

 

武志(伊藤健太郎)の作陶を見守る喜美子(戸田恵梨香)。陶芸家になりたいという武志の気持ちを感じ,複雑な思いを抱きます。かつて穴窯での窯焚(た)きを成功させたとき,その成果を見に来た八郎(松下洸平)に喜美子は声をかけられず別れることに。その後,喜美子と八郎が会うことはありませんでした。一方,武志は喜美子にないしょで八郎と手紙での交流を続けていました。高校卒業後の進路に悩む武志は5年ぶりに八郎に電話をかけてみますが,その様子をマツに知られてしまいました。

 

 

スカーレット (108)「炎を信じて」

 

武志(伊藤健太郎)は喜美子(戸田恵梨香)にないしょで八郎(松下洸平)に連絡をとり会う約束をします。当日,武志の言動に違和感を覚えつつ見送る喜美子。大野(マギー)や陽子(財前直見)に相談しても気分は晴れません。喜美子は深夜まで武志を待って問い詰めます。しかし,武志は八郎と会ったことは伏せ,自ら決めた進路を告げます。その日から猛勉強を始める武志。1年後,努力の成果が出て大学に合格します。武志は喜美子に八郎と会った時のことを明かしますが,喜美子はその時,大事なものを失ったと気付くのでした。

 

 

スカーレット (109)「春は出会いの季節」

 

京都の美大で陶芸を学ぶことになった武志(伊藤健太郎)。入学式当日,喜美子(戸田恵梨香)はマツ(富田靖子)と共に武志との時間を名残を惜しんで過ごします。心配する喜美子をよそに武志が「大学中は帰らない」と宣言。喜美子は武志を送り出してから八郎にこれまでの仕送りのお礼を兼ねて連絡しようと考えます。ちゅうちょしながら電話をかけると,受話器から見知らぬ女性の声が。一方,照子(大島優子)が山盛りの野菜を持ってきて,喜美子の電話のことを聞きます。喜美子が留守番電話とも知らずに電話のことを話すのにあきれてしまいました。その後,家に直子や百合子が来て,久しぶりに母マツも含めて話をするのでした。

 

 

スカーレット (110)「春は出会いの季節」

 

マツ(富田靖子)が亡くなり,喜美子(戸田恵梨香)が一人で暮らし始めて3年半。突然,八郎(松下洸平)から電話がかかってきます。その後,照子(大島優子)に連れられ,八郎がやってきます。仏壇を拝む八郎。照子は化粧っ気のない喜美子にアドバイスしつつ,気を遣って出ていきます。二人きりになった喜美子と八郎はぎこちなく対面。数年ぶりに武志(伊藤健太郎)のことを話し始めます。結局二人は,ぎこちない話ばかりで,その場はただ時が過ぎるばかりで,八郎は帰っていきました。そして春,大学を卒業した武志が信楽に戻ってきました。

 

 

スカーレット (111)「春は出会いの季節」

 

京都の美大を卒業した武志(伊藤健太郎)が信楽に戻ってきて,喜美子(戸田恵梨香)は久しぶりににぎやかな時間を過ごします。ある晩,武志が喜美子を誘い,親子二人で初めて居酒屋・あかまつに出かけて酌み交わします。武志は喜美子に学生時代の思い出話を語り,大学時代の恩師の存在を明かします。そして恩師を追って信楽に来て,窯業研究所に通うことも。武志は,喜美子にキッパリと穴窯は継がないと宣告します。そして,武志は早々に市内で下宿を始めます。昼は窯業研究所で学び,夜はアルバイトという生活です。再び1人暮らしになった喜美子。しかし,かわはら工房に不審な人影がくるのでした。

 

 

スカーレット (112)「春は出会いの季節」

 

武志(伊藤健太郎)が1人暮らしを始めて,喜美子(戸田恵梨香)はまた一人になりました。そこに見知らぬ女性・小池アンリ(烏丸せつこ)がやってきます。勝手に穴窯をのぞくアンリを不審に思い,身構える喜美子。その後工房で作品を見せると,喜美子のお気に入りの作品についてアンリは30万で売ってほしいと願い出ます。売るつもりがない喜美子は100万でなければ売らないと吹っかけてみました。すると後日,アンリが現金を持参して100万で売ってほしいというのでした。一方,市議会議員になったちや子(水野美紀)が喜美子の家に一晩泊まることに。久しぶりに二人して,気ままに過ごす一夜となりました。

 

 

スカーレット (113)「春は出会いの季節」

 

喜美子(戸田恵梨香)の作品を買いたいと訪ねてきた謎の女性・アンリ(烏丸せつこ)。売るつもりのない喜美子は法外な値段を伝えて諦めさせようとするも,アンリは現金を持って喜美子の家に通い詰めます。挙げ句の果ては,800万と喜美子は言い放ちますが,アンリは早速800万を持ってやって来て食い下がるのでした。アンリに対して,喜美子は,この作品は穴窯で完成した最初の作品なので正直に売るつもりはないと説明します。するとアンリは陶器を指でなぞり始め,作品と会話ができると言いだします。そして,アンリは,喜美子の作品からは音楽が聞こえてくると言うのです。そんな折,喜美子はアンリが元スキャンダル女優であったということを聞かされます。しかし,喜美子は奇妙なアンリの行動に戸惑いつつも,明るく天真らんまんな態度にひかれていくのでした。

 

 

スカーレット (114)「春は出会いの季節」

 

以前女優をやっていたというアンリ(烏丸せつこ)と喜美子(戸田恵梨香)は打ち解けました。しかし,突然アンリが良いことを思いついたと言いながら「すぐ戻る」と告げて去り,喜美子は帰りを待つことになりますが,数日たっても戻らないアンリをとても心配する喜美子でした。知り合いを介し行方を捜し始めると,アンリの過去が次々と明らかになってきます。そんな中やってきたのは武志でした。武志はすりこぎとバナナを持って家に立ち寄ったのです。そんな時,アンリが突然,戻ってくるのでした。一方,武志(伊藤健太郎)の通う窯業研究所にめでたい知らせが届きます。恩師の奥さんがおめでたということでした。ところで,窯業研究所に敏春(本田大輔)がバナナを持って現れますが,外から息子の様子を眺めるだけでした。そんな時,息子が皆から励まされ,息子自身もやる気を見せ,そんな息子の姿を見た敏春は,ただただ喜ぶだけでありました。

 

 

スカーレット (115)「もういちど家族に」

 

行方不明のアンリ(烏丸せつこ)が無事戻り,安どした喜美子(戸田恵梨香)でしたが,心配のあまりアンリに抱きつくのでした。アンリは,なんとワインを買いに神戸まで行っていたのでした。しかもそのワインが5万円。そんなワインを飲んだこともない喜美子でしたが,そのワインが美味しくてたまりません。その晩,二人でワインを飲んで語らいましたが,喜美子はその内容をほとんど覚えていませんでした。翌朝,40を過ぎて初めて二日酔いになった喜美子でしたが,またもアンリの姿が見当たりません。飲み過ぎてよく覚えていない喜美子は,武志(伊藤健太郎)に電話しますが,武志からはそんなことで電話してくるなと言われてしまいます。そしてアンリが戻ってくると,喜美子は飲み明かした二人の会話を確認。なんと八さん,八さんと言って泣いていたということでした。意外な事実が明らかになり,喜美子は呆然としてしまうのでした。一方,武志が通う窯業研究所で八郎(松下洸平)のうわさ。武志はなんだか面白くない気分でしたが,恩師に,親は親,息子は息子だと言われ,気が楽になります。そのころ,信作(林遣都)が居酒屋あかまつに呼んだのは,なんと八郎だったのです。信作は大した用事もなく八郎を呼び出したのでしたが,久しぶりに楽しく過ごす二人でした。

 

 

スカーレット (116)「もういちど家族に」

 

照子(大島優子)が上等な肉を持って喜美子(戸田恵梨香)を訪ねてきます。居合わせたアンリ(烏丸せつこ)を紹介すると,夕食をみんな一緒に食べることになりました。喜美子は信作(林遣都)にも声をかけ準備を始めます。アンリ,照子も手伝いながら女3人で身の上話で盛り上がり,喜美子が八郎の名前を呼んで泣いたとばらされます。そして信作が八郎(松下洸平)を連れてきます。喜美子は戸惑い,照子は大あわてとなります。事情を知らないアンリは八郎に喜美子がワインで酔った時のことを話します。八郎は何のことかよく分からず,ただアンリの話を聞くばかりでした。そうして最後には,アンリが自分が出演したダンスのシーンを語り,その時,みんなも一緒にダンスをするのでした。喜美子は翌日,一人でこれから生きていくことや穴窯のことなどいろいろと考えるのでした。

 

 

スカーレット (117)「もういちど家族に」

 

アンリ(烏丸せつこ)のペースで,喜美子(戸田恵梨香)は信作(林遣都),照子(大島優子)となぜかダンスすることに。その翌朝,喜美子が自分の行く末を考えているとアンリから「作品が人生を豊かにしている。あんたは1人じゃない」と励まされ,パリ旅行に誘われます。一方,窯業研究所に通う武志(伊藤健太郎)が腕試しに作品を次世代展に出品するよう勧められます。悩んだ武志は喜美子に相談したところ,喜美子がかつて落選した事実を聞かされるのでした。その後,喜美子は武志に肉料理を出しましたが,その肉料理を食べた際に,八郎も来ていたことを話すと,武志はその場でむせり,お父ちゃんが来て一緒に食事したことを喜美子がこのタイミングで言うことに怒り出し,そんな大事なことを何ですぐに教えてくれなかったのかと言うのでした。喜美子はそんなことも思いつかず,ただ,武志に謝るばかりでした。武志にとって八郎はやっぱり大事な父親だったのだと喜美子は改めて考えさせることになりました。

 

 

スカーレット (118)「もういちど家族に」

 

アンリ(烏丸せつこ)からパリ旅行に誘われた喜美子(戸田恵梨香)。答えを保留していると,八郎(松下洸平)が武志(伊藤健太郎)との約束を果たすためにやってきます。住田(田中美央)さんは元のさやに戻るのかと勘違い。この日中に名古屋に戻る予定の八郎は,喜美子と共に武志の帰りを待ちますが,だんだんと時間がたち,武志が合流するころには残された時間はわずかとなりました。しかし,武志が話したいことや聞きたいことがたくさんあると言って懸命に引き止め,八郎は結局帰らず武志の話をとことん聞いてやるといいました。武志は喜びのあまりに涙があふれ出し,そんな様子を見て,八郎はただただ笑うばかりでした。喜美子は複雑な思いで,夕食の支度をするのでした。

 

 

スカーレット (119)「もういちど家族に」

 

八郎(松下洸平)がやってきて川原家に泊まることになります。喜美子(戸田恵梨香)が食事の準備をする間,武志(伊藤健太郎)と八郎は昔話で盛り上がります。そこに意外な二人が訪ねてきます。それはかつて八郎の弟子で,辞めさせられた腹いせに窃盗騒動を起こした二人でした。八郎は二人の謝罪を受け入れ,喜美子は今も陶芸を続けているという二人に惜しげもなく,穴窯のノウハウを教えます。しかし,そんな喜美子の態度を見て武志は気が気ではありません。企業秘密のようなものを暴露する感じがあったからです。しかし,八郎は,真似しようとしても喜美子のことは真似することができないから大丈夫だと言って武志をなだめます。その後,ようやく親子三人で夕食を食べられると思いきや,武志が八郎がいない中で喜美子に尋ねます。なんで喜美子は八郎と別れたのかと。武志からあれこれと言われた喜美子でしたが,何も答えられず,喜美子はその場を逃れるために,八郎を呼んでくると言ってその場を立ち去ります。そして,工房にいる八郎の元へ行き,このぎこちない雰囲気を断ち切るためにも,普通でいようと喜美子は八郎に言い,ハグをするのでした。

 

 

スカーレット (120)「もういちど家族に」

 

久しぶりに親子三人で夕食を食べる直前,武志(伊藤健太郎)が気まずいと言いだし喜美子にあれこれと言いだします。それを聞いた喜美子(戸田恵梨香)は八郎(松下洸平)に他人行儀な態度をやめて,普通にしようと提案します。喜美子は自ら実践するため,あえて八郎をハグしますが,逆に意識してしまいます。動揺する喜美子に対して,八郎がやめてしまった陶芸への思いを口にします。新人賞を取った作品を壊して前に進みたいと八郎は言うのでした。冷静になった喜美子は八郎に新たな提案として,その新人賞を取った作品を壊し,前進していこうと提案します。聞いていた武志が二人の会話に割って入り,結局,武志は八郎が新人賞を取った時の作品を壊してしまうのでした。きれいさっぱり壊してしまった時に,信作もやってきて,八郎と信作は新人賞を取った時のことを思い出します。ところが,喜美子はそんなことはどうでもいいと,前に進むためにカレーライスを食べようと言います。その後,窯業研究所で武志は,これまでに見たことがない色合いのものを見て,感動するのでした。

 

 

 

スカーレット (121)「スペシャル・サニーデイ

 

商店街の福引きで温泉旅行を当てた信作(林遣都)。百合子(福田麻由子)と子どもたちを連れて行こうとしたところ,大野(マギー)から待ったをかけられます。自分にも温泉に行く権利があると言う父に対し,信作はノーを突きつけます。そして,百合子が現れた時にその福引きの有馬温泉旅行の券を見せ,百合子も喜びます。しかし,百合子は,昔からの大野家に対する感謝の気持ちが強かったので,その券を大野家の両親に譲ろうと提案します。さまざまな思い出を思い出す中で信作も認め,福引きの券は両親にあげることにします。翌日,子どもたちを連れて大野夫妻が温泉に行きました。信作と百合子はカフェの店番をすることになります。信作がコーヒーの入れ方もろくにわからなかったので百合子が教え,信作の慣れないながらもマスターぶりを発揮しているところに,この日の最初の客が来店します。照子の夫の敏春さんでした。

 

 

スカーレット (122)「スペシャル・サニーデイ

 

両親が不在の間,信作(林遣都)と百合子(福田麻由子)がカフェの店番をすることになりますが,信作はコーヒーのいれ方も知らず,前途多難な予感が漂います。そこに最初の客・敏春(本田大輔)がやってきます。出張帰りだという敏春はかつて信作が計画した「お見合い大作戦」の話を持ち出し,話題は信作の恋愛遍歴になります。信作はいい顔をしませんが,百合子はお構いなしで話を続け,二人の間に険悪な空気が流れます。すると敏春が場を和ませようと照子の話をし始めます。照子の食事は,大雑把というか・・・コーヒーの入れ方も,コーヒー豆をひかずにそのままひかない豆の上からお湯をかけてコーヒーを作るといった感じで,敏春さんは照子のこれまでの料理の失敗話ばかりをするわけです。そんな中に,照子がひっそりと入ってきて,敏春さんの照子批判をまじまじと聞いてしまい,照子はつむじを曲げてしまうのでした。

 

 

スカーレット (123)「スペシャル・サニーデイ

 

険悪な信作(林遣都)と百合子(福田麻由子)を和ませようと,敏春(本田大輔)は照子(大島優子)のずぼらな素顔を明かし始めます。話しながら次第に敏春は盛り上がり,たまたま店にやってきた照子にも気づかず話し続けます。信作と百合子は敏春を止めようとしますが,ついに照子が怒りだします。照子に平謝りする敏春。見かねた信作が仲裁に入り,敏春と照子のなれ初めを振り返りながら,お互いの本音をぶつけ合うことに。ただ,照子にとっては敏春さんのいつでも優しいところが好きである反面直してほしいところでもあったわけです。たまには照子の悪いところを直接言ってほしいということでした。そういうことで,結婚25年目の銀婚式を迎えた敏春・照子夫妻は仲直りをして帰ろうとしていたのですが,そこに予期せぬ客がやって来ます。信作は知りませんでしたが,どうも百合子の親しげな感じが気になってどうしようもないのでした。

 

 

スカーレット (124)「スペシャル・サニーデイ

 

信作(林遣都)と百合子(福田麻由子)が店番をして,照子(大島優子)と敏春(本田大輔)が居合わせたカフェ・サニーに,百合子の中学時代の同級生・近藤(中山義紘)が登場します。最近,同窓会で再会したという近藤と百合子の親しげな様子に信作は不満げたらたらです。話題は信作が百合子にプロポーズするため,柔道稽古に励んだことに発展します。褒められた信作は得意げになって近藤に技をかけようとしますが返り討ちにあいます。というのも近藤は県大会でも優勝した猛者で現役バリバリの警察官だったのです。すねた信作が近藤の百合子に対する気持ちを追及すると,近藤は素直に百合子が好きだったと答えるのでした。

 

 

スカーレット (125)「スペシャル・サニーデイ

 

信作(林遣都)は,親しげに話す百合子(福田麻由子)と同級生の近藤(中山義紘)に嫉妬します。近藤に百合子への思いを問い詰めます。すると近藤はすでに結婚して子どももいることを明かします。信作は一安心して,近藤を見送ります。それでも,照子(大島優子)夫妻も帰って二人きりになると,信作が百合子に近藤との関係を質問攻めします。そして,信作は焼きもちを焼いたあげく口論になってしまい,百合子が店を出て行ってしまう羽目になります。ただ一人になった信作はこれまでの百合子との成り行きを思い出しながら,自分の嫉妬に反省の念を抱きます。そんな時,店の電話が鳴り響き,出てみると母親で,まずい展開になります。信作は話の途中で電話を切り,慌てて百合子を迎えに店を出て行こうとしますが,ちょうどその時,思わぬ客が押し寄せ,結局信作は店から出て行くことはできないのでした。

 

 

スカーレット (126)「スペシャル・サニーデイ

 

信作(林遣都)の質問攻めに怒った百合子(福田麻由子)は出て行ってしまいます。残された信作のもとに,5人組の女性客が来店。さらに次々と客が押し寄せて,信作は大量注文に慌てます。やがて百合子が戻ってくると,信作の姿はありません。百合子はラジカセのカセットテープが動いているのに気づき再生すると,信作の声が聞こえてきて百合子が店にいない間のてんやわんやの状況がわかりました。そして最後に信作の百合子への謝りの言葉が流れてきて,心の中で信作を許すのでした。そうすると信作が外から帰ってきて,百合子はカセットテープの中身を信作に話し,信作は素直にさっきの百合子に対していった言葉を謝り,百合子に許してもらうのでした。その晩,温泉旅行から帰ってきた大野(マギー)と陽子(財前直見)は,信作と百合子が疲れていっしょにカウンターで寄り添って寝ているところに出くわし,二人をそっとしておくのでした。

 

 

スカーレット (127)「いとおしい時間」

 

喜美子(戸田恵梨香)は武志(伊藤健太郎)を挟んで八郎(松下洸平)との新たな関係を築こうとしていました。三人で食事もする穏やかな毎日。ある日,信作(林遣都)から観光客向けの陶芸教室の開催を頼まれる喜美子。ほかの教室が急にできなくなり,代わりに頼まれたのでした。信作は内心,陶芸家として活躍する喜美子にお願いするのは申し訳ないと思っていましたが,喜美子は意外な反応で引き受けてくれました。ということで,喜美子は明日のために見本づくりに余念がありませんでした。一方,武志は心ひかれた亜鉛結晶の作品作りに挑戦していましたが,目の前がふらつき妙な感覚になるのでした。

 

 

スカーレット (128)「いとおしい時間」

 

信作(林遣都)に頼まれた観光客向け陶芸教室のため,喜美子(戸田恵梨香)は事前に見本を作るなど準備をして備えます。当日,照子(大島優子)が手伝いに駆けつけてくれました。その時に,照子から敏春(本田大輔)さんに関する悩みを打ち明けられます。健康診断の結果がちょっと気になるということでした。そこで喜美子は,診察結果を聞きに行く時に,照子と一緒に行ってやることにしました。ところで,やがて始める時間となりますが,いつまでたっても誰も来ません。すると信作が来て,結局誰も来ないことになってしまったと打ち明けられ,謝りを受けます。喜美子も信作も内心落ち込み片付けをしようとしていたその時に,一人の見学者がやってきます。そして,また一人,子ども連れの見学者もやってきました。そうして,喜美子の陶芸教室も,なんとか格好がつく結果となって終わることができました。一方,亜鉛結晶の作品に挑戦する武志(伊藤健太郎)に友人が訪ねてきて,事務員の真奈(松田るか)とは終わってしまったと報告を受けます。武志は何のことかよくわかりませんでしたが,事務員の真奈(松田るか)から差し入れがあり,また明日も差し入れして良いかというお願いがあります。武志はこのことも何のことかよくわかりませんでしたが,いいよという返事だけはするのでした。

 

 

スカーレット (129)「いとおしい時間」

 

喜美子(戸田恵梨香)は,照子(大島優子)が敏春(本田大輔)の定期検診の結果を聞くのに付き添います。病院を訪れると,白衣を着ていない男から声をかけられる喜美子と照子。実は医師の大崎(稲垣吾郎)という先生でした。喜美子は風変わりな大崎のふるまいに驚きました。一方,武志(伊藤健太郎)は相変わらず作品作りに忙しくしていましたが,ようやく亜鉛結晶の作品ができあがり,次世代展に出品することにしました。その後,武志は武志の家で友だちらと作品の完成を祝う会をしますが,突然,気分が悪くなり,鼻血も出て調子が悪くなり,早く寝ます。その話を照子を通して聞いた喜美子はちょっと心配になり武志に連絡をしますが,つながりません。そこでバイト先を訪ねてみますが,武志はおらず,急に休むという連絡が入ったということでした。しかし,まもなく武志は現れ,何も心配することではないと喜美子に話すのでした。喜美子はちょっと気がかりな感じがするのでした。

 

 

スカーレット (130)「いとおしい時間」

 

八郎(松下洸平)は定期的に様子を見に来ては,喜美子を交えた交流が続いていました。今日は武志に腹いっぱい食べさせてやるということで喜美子と一緒に料理作りをしていましたが,結局武志は来ず,八郎は喜美子と信作(林遣都)と百合子(福田麻由子)と娘たちと食事することになりました。ところで,武志(伊藤健太郎)ですが,このところ体調が芳しくなく,実は血液を採って検査したということでした。結果は,白血球がどうのこうのということで大崎という先生を紹介されたので,今度,そこに行ってみるということでした。喜美子(戸田恵梨香)は気になります。一方,陶芸教室は陽子(財前直見)を含め3人の生徒を迎えて順調にスタートします。楽しい雰囲気で陶芸教室を進めるということで,喜美子は最初に教室の目標を伝えるのでした。

 

 

スカーレット (131)「いとおしい時間」

 

武志(伊藤健太郎)から体調の異変と,病院で精密検査を受けることを告げられる喜美子(戸田恵梨香)。二人で病院に向かうと,担当医は前に会った大崎(稲垣吾郎)でした。詳しい検査を受け,結果を待つことになります。不安を抱える喜美子でしたが,武志の前ではみじんも見せず,明るく振る舞うのでした。一方,直子(桜庭ななみ)が突然帰ってきて,喜美子に重大な報告をします。鮫島に捨てられたということでした。直子がわがままばかり言うので捨てられたということでした。そして,直子は鮫島のことが好きだったといいました。しかし,直子は今は不動産関係の仕事をしている男ができたということをあっさり言うのでした。その後,再び喜美子が武志と共に病院を訪れる日,武志と一緒の時は,通院しながら治療を続けていこうということになりましたが,また喜美子が一人診察室に呼ばれた際には,病名が告げられます。慢性骨髄性白血病ということでした。そのことを告げられた喜美子は呆然とするのでした。

 

 

スカーレット (132)「いとおしい時間」

 

大崎医師(稲垣吾郎)に武志(伊藤健太郎)が白血病だと告げられる喜美子(戸田恵梨香)。喜美子は大崎から武志の今後のことを詳しく聞きます。今武志は慢性期という時期ということでしたが,これがしばらくすると急激に悪くなり始め,何もしなければ死に至るということでした。余命は3年から5年ということでした。喜美子はその場で絶望してしまいます。それからは,激しい動揺を隠し日常生活を送りますが,一人になると武志の病気のことが頭から離れません。武志本人にはまだ診断結果を伝えておらず喜美子は教えるかどうか悩みます。武志が唯一治る可能性として骨髄移植を教えられますが,武志にあうドナーを見つけるのは容易ではありません。そんなある日,家にやってきた照子(大島優子)に問い詰められた喜美子は,感情を抑えられず,泣きながら照子に訴え続け,何の悪いこともしていない武志のことを考えながら,照子に抱きつくのでした。

 

 

スカーレット (133)「揺るぎない強さ」

 

昭和59年正月,喜美子(戸田恵梨香)の家に八郎(松下洸平),武志(伊藤健太郎)をはじめ,百合子(福田麻由子)と娘たちが集い,にぎやかに過ごします。武志の病気は喜美子だけの秘密で本人に知らせていませんでした。喜美子は明るくふるまうものの時折,不安が押し寄せます。その後,3人で話していると,八郎が信作と一緒に武志の部屋を訪れ,たこ焼き食べ会をしたと言いました。喜美子は自分には来るなと言いながら,八郎と信作は行ってたこ焼きを食べていたことに腹を立て,今度,武志のところに行くと言うのでした。そして,工房に移って武志がろくろを回しますが,なかなかうまくいかず,武志は八郎にろくろを回してほしいと頼むのでした。八郎はしばらくそんなことをしていませんでしたが,武志のためにろくろを回し,ひとつ皿を作り上げるのでした。それを見た武志は,感心し,その後八郎からろくろ回しのコツを教えてもらいました。それから話題は武志が研究所を出た後の仕事について発展していきます。陶芸家となる勉強を続けたいという武志に喜美子と八郎はそれぞれ助言しました。武志はフカ先生から届いたハガキを父八郎から見せてもらい,当時,そのような色を出すのに苦労したことなどを八郎から聞くのでした。ところで,武志は自分の家に帰り,こっそりと医学事典のようなものを出し,血液に関わる症状についての部分を読むのでした。

 

 

スカーレット (134)「揺るぎない強さ」

 

喜美子(戸田恵梨香)が一年の計画を検討し,今年は穴窯での作品作りをやめると宣言します。訪ねてきた照子(大島優子)が話を聞いてしまいます。陶芸教室の日,陽子(財前直見)らが集まります。一方,武志(伊藤健太郎)は自分の体調が気になり,家庭医学書を購入して調べます。不安を押し殺していましたが,たこ焼きパーティーの直前に,またも身体に異変を感じ,友人の真奈(松田るか)を追い返すことになります。武志は大崎医師(稲垣吾郎)に相談しようと病院を訪ねますが,あいにく急患の患者がいて,諦めて帰ってきました。その後,真奈が再度家を訪れ,たこ焼きパーティーをします。そして,その場に喜美子が現れるのでした。喜美子は想定外の展開で,武志の部屋に女性がいるとは思ってもおらず,焦りました。そして,真奈が帰る時に武志に送るように進め,喜美子はその間,武志の部屋にいて,部屋のものを何気なく見ていると,家庭の医学という本を見つけ,武志が白血病について調べているのを知り,愕然とするのでした。

 

 

スカーレット (135)「揺るぎない強さ」

 

武志(伊藤健太郎)の部屋で喜美子(戸田恵梨香)は家庭医学書を発見します。白血病のページに付せんがあり,武志が自らの病気に気づいていることを知ります。喜美子は平静を装い,武志と話を続けます。人生を陶芸にかけようとしている武志に,喜美子は切ない思いになります。同時に母として真摯(しんし)に向き合う覚悟を固めるのでした。武志に余命を尋ねられ,3年から5年と伝えた後に,白血病と闘う気持ちがこみあげ,武志にもっと長く生かせてやると断言するのでした。その後,武志と喜美子は大崎先生を訪ね,今後について話し合います。そして,入院が1週間後に決まり,抗がん剤の量をもう少し増やすことにしました。一方,何も知らない八郎(松下洸平)は武志からフカ先生のハガキを見せてくれとせがまれ,工房に持ってきます。武志はそれを見て,この色を出すんだと言って宣言するのでした。

 

 

スカーレット (136)「揺るぎない強さ」

 

武志(伊藤健太郎)が応募した次世代展の結果発表の日,喜美子(戸田恵梨香)は八郎(松下洸平)や直子(桜庭ななみ)らを集め食事会を計画します。お祝いと同時に,まもなく入院する武志の病気も打ち明けるつもりだと告げると,武志は伝えたくないと拒否します。喜美子は医師の大崎(稲垣吾郎)に電話し,助言を受けます。一方,窯業研究所では検査入院を報告した武志を掛井(尾上寛之)が励まします。夜になって家族が集まるも,武志は次世代展の結果が選外でヤケ酒で帰ってきませんでした。そんな中,喜美子は,その場に居合わせた直子と百合子に武志が白血病であるということを告げ,協力してもらいたいと頼むのでした。その後,八郎がやってきて,喜美子は複雑な気持ちでその場にいるのでした。

 

 

スカーレット (137)「揺るぎない強さ」

 

武志(伊藤健太郎)の病気を直子(桜庭ななみ)らに明かし,ドナー検査のお願いをする喜美子(戸田恵梨香)。遅れてきた八郎(松下洸平)にも告げると,動揺して強い衝撃を受けます。一方,自棄になった武志は,友人らとの飲み会で酔っ払い,真奈(松田るか)と二人きりになりますが,真奈から軽くいなされる武志でした。そして,武志の入院生活が始まります。喜美子も付き添い,ドナー検査を受けます。武志にはないしょで,八郎も病院を訪れ,大崎医師(稲垣吾郎)と面会するのでした。治療に挑む武志は決意して,自分の病気のことをみんなに話してもらって良いからと喜美子に告げます。武志はみんなから助けてもらいたいというのでした。喜美子もそれを聞いて,明るい気持ちになりました。

 

 

スカーレット (138)「揺るぎない強さ」

 

武志(伊藤健太郎)の入院生活を支える喜美子(戸田恵梨香)。八郎(松下洸平)は会社を辞めて武志のそばで暮らすことを申し出ますが,喜美子に止められます。喜美子は八郎と,居合わせた信作(林遣都)に武志のある思いを伝えます。一方,武志は大崎医師(稲垣吾郎)と相談して,まもなく退院して通院治療に切り替えることにします。病院には照子(大島優子)の家族をはじめ,知り合いが次々押しかけて武志を励まします。しかし,武志の容体が急変し,倒れるのでした。結果は感染症の疑いがあるということでした。その後,真奈(松田るか)も見舞いに来たので,武志は真奈に自分の病気について話しました。真奈はショックを受けましたが,けなげにも武志に寄り添うような感じで付き添いました。それから1週間して,武志は退院し,自分のアパートを引き払って喜美子の住む実家に帰ってきました。八郎と一緒に帰ってきた武志は,喜美子から今日の晩ご飯のメニューを聞かれ,カレーと答えるのでした。

 

 

スカーレット (139)「小さな希望を集めて」

 

武志(伊藤健太郎)のため,ドナー適合検査を受けた喜美子(戸田恵梨香)でしたが,白血球の型が一致せず,ドナーになれないことが判明します。落ち込む喜美子は,大崎(稲垣吾郎)から同じ病を抱える患者と家族の会の話を聞きますが,父親である八郎(松下洸平)の検査にかすかな望みをかけます。照子(大島優子)や信作(林遣都)の家族も検査を受けてくれることになります。一方,武志は病を友人たちに明かしたところ,友人たちや真奈(松田るか)もドナー適合検査を受けると申し出てくれました。そうやって,いろいろな人たちからの協力を得ましたが,残念ながら,一人としてドナー適合検査で白血球の型が一致する人は見つかりませんでした。そんな中,ちや子(水野美紀)から連絡が入り,美味しいコーヒーを飲んでいるから,喜美子にも出てこないかという誘いがありました。喜美子は喜んで快諾するのでした。

 

 

スカーレット (140)「小さな希望を集めて」

 

喜美子(戸田恵梨香)の頼みで家族や友人が武志(伊藤健太郎)のためにドナー検査を受けてくれるも適合者は見つかりません。そんな折,喜美子のもとにちや子(水野美紀)が会いに来ます。自身もドナー検査を受けたことを告げ,知り合いにも呼びかけるというちや子でした。そして,喜美子にアドバイスも送ります。一方,武志の病状は徐々に進行していきます。大崎(稲垣吾郎)から喜美子は白血病患者の会を紹介してもらいます。訪ねてきた会の代表は明るく振る舞っていました。喜美子は武志と同じ部屋にいる闘病中の母親も誘いますが,立場が違うといって断られてしまいます。その後,真奈(松田るか)が武志のバイト先にやって来て武志を励ましますが,武志は調子が悪く,たいした話もせずに別れるのでした。

 

 

スカーレット (141)「小さな希望を集めて」

 

武志(伊藤健太郎)のもとを真奈(松田るか)が訪ねてきます。喜美子(戸田恵梨香)は作陶に夢中の武志に代わって,真奈と話をします。真奈は喜美子に武志への秘めた思いを明かします。そして休憩に入った武志にも真奈は気持ちを伝えて帰って行きます。数日後,仕事で出かける喜美子に代わって,八郎(松下洸平)が武志を見守ることになります。陶芸に励む武志が書いた絵に,八郎が気になるものがありました。それを武志は水たまりといいました。八郎は,今後の武志の作陶には武志独自のものを目指して励むようにアドバイスします。その水たまりが武志にとっての独自のものではないかと八郎は言うのでした。その後,八郎が手伝っていると,武志に熱があることがわかります。八郎は大崎(稲垣吾郎)に連絡しますが,解熱剤を飲んで,しばらく安静にしておくようにと言われます。そんな時,雨が降り始め,武志はその様子を見ながら,ある思いをするのでした。

 

 

スカーレット (142)「小さな希望を集めて」

 

発熱して休んでいた武志(伊藤健太郎)は,降ってきた雨にひらめき,製作中の皿のイメージを膨らませます。八郎(松下洸平)と駆けつけた大崎(稲垣吾郎)にアイデアを伝えていると,喜美子(戸田恵梨香)が帰宅します。早速,武志が作陶を始め,大崎もその様子を見学することになります。そして,大崎へのお礼に,大崎先生が自ら工房に来てもらって,みずからで自分の作品を作るという段取りになりました。一方,照子(大島優子)は家族と共に飲み屋に来て,娘の結婚の話を家族とともにし,武志にも結婚式に参加してもらうということにしました。ところで,そんな中,武志に再び異変が起こります。抗がん剤治療のためか,武志は自分の髪の毛が抜けるということに気づくのでした。

 

 

スカーレット (143)「小さな希望を集めて」

 

喜美子(戸田恵梨香)は,患者の会で知り合った親子に皿をプレゼントしようと病院を訪れます。しかし,闘病中の子どもの容体が急変してしまいます。そして,大崎(稲垣吾郎)の懸命な処置もむなしく,亡くなってしまうのでした。ショックを受けた喜美子は,八郎(松下洸平)に相談します。以前,同室だった武志(伊藤健太郎)に伝えるかどうか悩んでいると,喜美子の大阪時代の知り合い,さだ(羽野晶紀)と圭介(溝端淳平)が訪ねてきます。驚く喜美子を前に,武志と八郎に挨拶するのでした。圭介は,白血病もいずれ不治の病ではなくなる日が来るかもしれない,といって喜美子や八郎を励ましました。それを聞いた喜美子と八郎は,感謝の気持ちでいっぱいになりました。武志は,作陶に余念なく没頭する毎日でした。アルバイトも今では週1の4時間になりましたが,それでも続けています。髪の毛もずいぶんと抜けてしまい,帽子をかぶらないとおかしいような状態になりましたが,それでも武志は前向きに過ごすのでした。

 

 

スカーレット (144)「小さな希望を集めて」

 

秋になり,喜美子(戸田恵梨香)は穴窯の準備に忙しくしていました。武志(伊藤健太郎)の闘病が続く中,友人たちがドナー探しに奔走するも,いまだ見つかりません。落ち込む友人たちに,八郎(松下洸平)は,武志の思いをひそかに告げます。体調が芳しくなく,アルバイトを辞めた武志は,より一層,陶芸に情熱を燃やします。やがて窯たきが終わり,喜美子も見守る中,作品を取り出してみました。喜美子が予想した通りのできばえで,色の混ざり具合も完璧でした。その際,喜美子が何気なく言った「景色」という言葉が武志には響き,そのイメージを持って武志は作陶に励みます。そしてその結果,大皿の中に水が生きる作品を完成することが出来るのでした。一方,直子(桜庭ななみ)はスッポンを買ってきて,武志や友人たち,喜美子らに振る舞います。そして,直子は武志に真奈(松田るか)と真剣に付き合うように諭します。武志は聞き流すふうにその場は逃れるのでした。

 

 

スカーレット (145)「炎は消えない」

 

武志(伊藤健太郎)は念願の作品を完成させます。その出来と充実した武志の表情に,喜美子(戸田恵梨香)も喜びます。しかし,達成感を味わう武志に異変が起きていました。大崎(稲垣吾郎)に薬の副作用で味覚がおかしいと告げる武志。味覚障害が起こっていました。家では八郎(松下洸平)が武志の作品完成を祝おうと玉子焼きを作って食事を準備中でした。しかし,味覚障害の武志は,八郎が作った玉子焼きの味もわからず,八郎に突っかかり,やり場のない感情を初めて爆発させます。実は闘病していた高校生が亡くなる前に書いた手紙を受け取っていたのでした。その手紙には,おれは,としか書かれておらず,いろいろしたいことがいっぱいあったはずなのに何も出来なかったという無念さが漂っているような感じの手紙でした。

 

 

スカーレット (146)「炎は消えない」

 

完成した武志(伊藤健太郎)の大皿が小さな音を立てていることに気づいた喜美子(戸田恵梨香)はそのことを武志に伝えます。本焼きした陶器を細かなひびが彩るときの現象でしたが,武志は“生きている”皿に勇気をもらいます。しかし,日に日に武志の食欲が落ちて味覚障害も続き,案じる喜美子でした。ある日,信作が若い連中を連れて工房にやって来ます。信楽の作品を集めた陶芸展に喜美子の陶芸教室から出品してほしいと頼まれます。喜美子は快諾し,作品を仕上げた直後の武志にも知らせます。武志は考えた末,自分の作品も陶芸展に出品することにしました。

 

 

スカーレット (147)「炎は消えない」

 

信楽の作品を集めた陶芸展に出品することにした喜美子(戸田恵梨香)と武志(伊藤健太郎)。武志は,事前に関係者に作品を見せたところ,大好評で自信を深めます。照子(大島優子)が野菜を持ってきますが,武志の作品のことは内緒にしておきました。後日,直子(桜庭ななみ)の計らいで,武志と真奈(松田るか)を誘ってドライブに出かけます。帰宅後,二人きりになった武志と真奈。武志はおもむろに真奈の似顔絵を描き出し,完成後に真奈に渡します。一方,喜美子は直子の誘いで飲み屋のあかまつに出かけて,直子からドライブの様子を聞かされます。

 

 

スカーレット (148)「炎は消えない」

 

武志(伊藤健太郎)の恋愛を後押しした直子(桜庭ななみ)は,喜美子(戸田恵梨香)に,別れた元夫・鮫島を探して,やり直したい気持ちを打ち明けます。喜美子は,直子の背中を押して送り出します。数か月後,信楽の陶芸展の開催が近づく頃,照子(大島優子)と信作(林遣都)が武志を見舞いに来ます。しかし,武志の衰弱ぶりに言葉を失います。八郎(松下洸平)も看病に忙しい中,信作は陶芸展に特別ゲストを呼びたいと言いだし,喜美子に相談を持ちかけます。ジョージ富士川西川貴教)をなんとか呼べないかというものでした。それを受け,喜美子は,ジョージ富士川さんとちや子さんと草間さん宛に手紙を書いて送るのでした。

 

 

スカーレット (149)「炎は消えない」

 

信作(林遣都)が企画した信楽のみんなの陶芸展が開催します。喜美子(戸田恵梨香)と武志(伊藤健太郎)は,それぞれ作品を出品します。八郎(松下洸平)も来て,家族で見に行くことに。会場には知らせを受けた草間(佐藤隆太)やちや子(水野美紀)の姿が見られます。ちや子さんは,無い時間を調整してやって来ていました。ジョージ富士川西川貴教)もやってきます。武志は,ジョージのワークショップに参加。喜美子は見守りながら,武志と過ごす日常をかみしめます。そして喜美子は,武志や仲間を連れてびわ湖へ行き,いっしょに記念撮影をするのでした。

 

 

スカーレット (150)「炎は消えない」(最終回)

 

喜美子(戸田恵梨香)は,武志(伊藤健太郎)と信楽の仲間とびわ湖に出かけ,すがすがしい思いに満たされます。武志は,闘病しつつ作陶を続け,そばで喜美子も陶芸に励む日々でした。喜美子は,武志との時間を大切に過ごしながら,武志に問いかけます。喜美子に強く抱きしめられる武志。2人は幸せを胸に刻みます。二年後,喜美子は武志の作品を大崎(稲垣吾郎)と共に見つめていました。作品作りに挑戦する大崎。そして八郎(松下洸平)が訪ねてきて,今度は長崎に行き,また作品づくりに取り組んでいくということでした。照子や百合子がやって来て,家庭菜園を渡してくれました。喜美子は,穴窯で,作品づくりに励むのでした。

 

 

2020年3月28日(土)まで放送のスカーレットでした。

 

バラエティに富む出演者の方々があり,喜美子を中心として物語は展開していきましたが,ついには最終回を迎え,スカーレットは終わりを迎えました。

 

150話に及ぶ物語でした。

 

次週からは,新しく「エール」が始まります。

 

いったい,どんな展開で話は進んでいくのでしょうか!?