たけた竹灯籠「竹楽」とは?
たけた竹灯籠「竹楽」とは,毎年11月第3週の金・土・日の3日間で大分県竹田市の城下町一帯で行われる竹灯籠によるライトアップの催しです。今年2019年は,11月15日から17日までの3日間となります。この催しは2019年の11月で20回目となりました。
竹田市は古来からマタケ・ハチクと中国から350年前に日本に導入されたモウソウチク等の竹資源が豊富に自生しており,建築材料や調度品,日用雑貨等に使用され,食用としてもなじみの深い存在でしたが,竹の需要が激減し,竹林の荒廃も加速度的に進んだことから,当時の竹田市観光協会ではこの現状を改善し,併せて観光浮揚策の一環として2000年より竹灯籠による町並みのライトアップを企画しました。
現在は,観光協会からNPO法人里山保全竹活用百人会に引き継がれ,その目的も「イベント竹楽」の運営のみにとらわれず「里山保全百年計画」という長期ビジョンに発展しています。詳しいことはココからご覧になって下さい。
また,竹田市は元来,岡藩7万石の城下町として栄え,市街地には武家屋敷や古刹が点在し,情緒在る風景を今に伝えていますし,歴史の道周辺は町並みも環境も整備され,竹の灯に揺れるその様は訪れる人を幽玄の世界に誘うはずです。是非とも,晩秋の竹田市を訪れ,幻想的なひとときをすごしてください。
たけた竹灯籠「竹楽」の駐車場は?
たけた竹灯籠「竹楽」では期間中は城下町内への車の通行が規制されます。普段利用している観光用駐車場にも車を止められませんので,臨時駐車場をご利用ください。臨時駐車場からJR豊後竹田駅前まではシャトルバスをご利用して下さい。
臨時駐車場は,
・バス専用,身障者専用駐車場は,JR豊後竹田駅前駐車場になります。
・竹田市役所(金曜日は17時以降)
・竹田市立竹田中学校(土日限定)となります。
当日は混雑が予想されますので,是非シャトルバス(16時~21時30分(17日21:00))をご利用ください。
問い合わせ先 竹田市観光ツーリズム協会( 0974 - 63 - 0585)
・シャトルバス 1回乗車につき 高校生以上 200円/小・中学生 100円
運行区間:各臨時駐車場~豊後竹田駅前
運行時間:16:00~21:30(最終に乗り遅れない様にご注意下さい)
※駅前でのみ乗降車可
たけた竹灯籠「竹楽」八景は?
たけた竹灯籠「竹楽」八景は,
十六羅漢
瀧廉太郎記念館前
西宮神社
武家屋敷通り(歴史の道)
キリシタン洞窟礼拝堂
弥五兵衛坂(殿町芝原線遊歩道)
廣瀬神社
・能楽堂下,となります。
たけた竹灯籠「竹楽」の順路も!
(出典:2018竹楽順路マップ)
たけた竹灯籠「竹楽」の順路
JR豊後竹田駅
↓約495m・約10分
十六羅漢
愛染堂へ続く階段と16体の羅漢像のシルエットは,竹楽を代表する景観です。ウェルカムゾーンの喧騒からほんの数歩で,まるで別世界へタイムスリップしたかのような静寂と幽玄を竹灯籠の光が演出します。十六羅漢の化粧師は田能村竹田の豊後南画に造詣の深いメンバーが中心となっていて,緻密に計算された配置によって,まるで一幅の水墨画のような世界観を見事に表現しています。
↓約160m・約4分
滝廉太郎記念館~寺町れんたろう通り
楽聖滝廉太郎旧宅をすぎるとメロディトンネルへ。楽聖・瀧廉太郎の旧宅ではコンサートが開催されており,音と光のハーモニーが楽しめるエリアとして親しまれています。化粧師たちは,通りを五線譜に見立て竹灯籠を配置。灯籠の優しい光がさながら音符のように点在するように配置されていて,楽譜の中を歩くような景観が特徴です。
↓約165m・約4分
西宮神社
毎年恒例の夏越祭りと八朔祭りで賑わう城下町西の入口の鎮守スポットです。飲食エリアに隣接することから,静寂とは無縁ですが竹灯籠によって醸し出される景観のエッセンスをコンパクトに表現している空間です。歴史的建造物,階段,広場,それらの収まりは,まるで箱庭のような完成度で密かなシャッタースポットとなっています。
↓約300m・約7分
創生館~武家屋敷通り(歴史の道)
武家屋敷通りは竹田ならではの粋な空間を体感できます。電柱が一つもない江戸時代の風情漂う通り。間接照明的な光を意識した配置によって,白壁と土塀を美しく照らす風景は武家屋敷群のシルエットと相まって見る者を自然と無口にさせる説得力があります。耳をすませば,どこからか聞こえる三味線の音。古き竹田では音曲の稽古場がいたるところにあり,琴や三味線の音が城下町のBGMとなっていました。
↓約260m・約6分
キリシタン洞窟礼拝堂跡
岩肌を掘って造られた礼拝堂に竹灯りが幻想的な世界を創ります。順路をはずれ唯一,その目的のために訪れる場所が隠れキリシタンたちの礼拝堂跡のある洞窟。その静けさと霊気漂う空間にあって竹灯籠はもはや誘導灯としての役割を担うのみ。八景の中でもっとも闇を意識したコントラストは異彩を放つ景観です。
↓約260m・約6分
弥五兵衛坂(殿町芝原線遊歩道)
お殿様が城を出て城下町へ入る最初の出入口は上様の通り(上町)がまっすぐ見通せます。竹灯籠を置く場所で特色を出す景観の中で,ここの見所は「傾斜」。もともと設置しにくい斜面に竹灯籠を配置する難しさの中,10メートル程の短い坂に奥行きを演出する手法は熟練の化粧師の技というほかありません。
↓約50m・約1分
廣瀬神社
廣瀬武夫海軍中佐を祀る神社へと続く石段のダイナミックな景観は見応えあり。長い石段に置かれた竹灯籠は八大景観規模のダイナミックさで見る者を圧倒しています。連なる竹灯籠を天空に流れる天の川のようだと評する人あれば,昇竜のごとき雄大を感じる者あり,はたまた中佐が戦火に散った旅順港のシルエットだと涙する方あり。
↓約90m・約2分
向丁白壁通り,能楽堂下
能舞台や詩吟の記念館,旧岡藩御殿医の家などが並ぶ歴史ある通りです。竹灯籠と見物客の距離がもっとも近くに感じられることから癒しの空間とも呼ばれています。当エリアを担当する化粧師はホスピタリティを熟知したメンバーで構成され,彼らの演出する景観こそが竹楽の目指す街角風景の最終形だといえるかもしれません。
↓
竹田市立図書館
向丁白壁通りに新スポットとして誕生した市立図書館が竹楽のフィナーレを飾ります。
↓約800m・約20分
JR豊後竹田駅(一巡り 約2.6km・約60分)
第20回となる,たけた竹灯籠「竹楽」は大分県竹田市(JR豊後竹田駅下車)から城下町一帯にわたるひと巡り約60分とルートになっています。
竹田一円に竹灯籠が並び,暗闇をやわらかな光が彩り,観る者を幽玄の世界へ誘うのではないでしょうか!?
観音寺十六羅漢,広瀬神社は見逃せないスポットとなるかもしれません。
どうか幻想的なひとときをおすごしください。
(youtube動画)